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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -決意-Y-1

 爺さんが出ていってから、暫くすると、リアナは背もたれに体重を掛けて深く座り直す。そして、声を上げて笑い出した。





「リ、アナ…?」



「あー、ごめんなさい。いや、二人ともあまりに深刻な顔をしているから…つい」





 だからって涙目になるまで笑うか?



 そんなリアナの態度に今まで黙っていたシエルがいきなり声を上げた。





「あ、当たり前です! 今回のことは全く理解できません!」



「だよねぇ。極秘事項もあるから、全部は話せないけど、何から話そうかな?」





 リアナは笑ってそう言い、『何でもどうぞ』と言わんばかりにオレとシエルを見た。



 聞いて良いんなら聞いてやる。何処かでアイツに絡んでるような気がするから。





「爺さんが頻りに言ってた『成功』って何の話だ?」





 オレの問いにリアナは嫌な顔一つしやしない。いつものようにニコニコ笑っている。





「ああ、あれは私の“能力”のことだと思いますよ。私は元々“予知”と“浄化”の力しかなかったんです。それを人為的に精神干渉やら精霊交信やら色々と目覚めさせてくれたんですよ。勝手に」





 最後の言葉が“望んでいなかった”ことを示している。



 意志に関係なく目覚めさせるなんてことは可能なのか……? いや、そもそも新たな目覚めさせることなんて出来るのか?




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