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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -決意-X-4

「そうですか。なら、あなた方の排除理由も私の存在なのですよ」





 更に意味が解らない。





「っ 馬鹿なっ!」



「ああ、それと貴方を解任し、本国へ帰還を命じます」





 どうでもいいと言わんばかりにリアナはポケットから紙切れを一枚取り出すと、それを爺さんに突き出した。



 本国正教会本部からの通知だ。印も押されてある。





「ふざけるな!!」





 そりゃ反論もするわな。いきなりそんなもん見せつけられちゃあな。





「解任理由は色々ありますが、読み上げましょうか? 本国への定期報告を怠り、必要な措置を取らなかった、とか……。この事項に就いては書類通り、本部評議会及び女教皇(エイシェル)の了解を得ています」





 用意周到だな。



 もうそのつもりでこの国に来たんじゃないのか? まあ、爺さんにしてみりゃ腹立たしいよな。





「エイシェル、だとっ!?」





 最高権力者の同意があるとなれば、それは正教会の意志。一個人が喚いてもどうにもならない。





「自分で蒔いた種くらい、自分で摘み取りなさい」





 これで立場はリアナの方が完全に“上”になるわけだ。いくら本部のエクソシストでも、輔祭よりも下になるからな。





「飼い犬に手を噛まれるとはな……」





 爺さんはそう言い捨てると部屋から出ていった。


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