星空の小太郎-2
「わんわんわん!わんわん!」
は・・・速い、どこに行くんだよ、小太郎!
コンビニの角を曲がって横断歩道を渡っていく。
俺も行・・・げ、赤かよ!邪魔しないでくれ!
「小太郎!戻れ!!小太郎――――!!!」
呼びかけたが止まろうとしない小太郎。もうこんな汗びっしょりだぜ・・・
せっかく風呂入ったのによぉ
「あんなトコに?なんで・・・?」
ようやく追いついたと思ったら、ジャングルジムのてっぺんにちょこんと座っていた。
時折ぱたぱたと尻尾を振っている。あれはおもに嬉しい時の仕草だな。
「ばか、勝手に行くな」
「わう〜〜ん」
遅〜〜い、と言われてる気がした。
人間と犬じゃ足の速さが違うんだから仕方ないだろうが。
・・・そっか、ここはおなじみの公園だな。小太郎に初めて会った場所だ。
「わん!わんわんわん!」
ん?空を指差してるのか?
よく見えるだろうって?まぁ、アパートよりは空に多少近いからな。
そうか、どうせ見るなら高いとこが良かったのか。
お前もわりとかわいいとこあるんだな、見直したぜ。
「くぁぁぁぁぁ・・・わうん」
こ、こら、もう寝るのかよ!
どうやって帰るんだ、俺が抱えて帰れってか?小太郎!
・・・仕方ねぇなぁ、もうちょっと汗かいとくか。
でもさ、もうちょっとだけ見ててもいいか?お前の寝顔と星空。
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