教師の情事(2)-9
「本日は篠原先生が体調不良でお休みなんで別の先生が英語を担当するからそのつもりでいるように。」
(そうか、佐和子生理だって言ってたっけ?)
その佐和子はマンションのベッドで横になって寝ていた。さっきは大量の出血があった。
その血が正之の精を佐和子の子宮から追い出した。もし生理でなければ確実に佐和子は
正之との子を妊娠していただろう。
(このまま正之を奪って駆け落ちしてもいいかな・・・って何を思っているのよ、私ったら!)
昼ちょっと前に電話がかかってきた。主は畑中だった。
「篠原先生、体調は大丈夫ですか?」
「ええ、何とか?」
「お休み中申し訳ありませんがやはり予想されていた事が起こりました。」
「S中の教師が抗議に来るという事ですね?」
「なぜそれを知っているんです!?」
「だいたい見当は付きますよ。」
沙希の両親が抗議をした上に畑中達が教育庁に要請したのでS中が抗議に来るのは時間の問題だった。
「抗議に来るのは篠原先生の体調が良くなった後になりそうです。」
「こちらもその方がいいです。S中には私からも言いたい事がありますからね。」
電話を置くと佐和子は窓を見つめた。
(篠崎さんをそして正之をあんな目に合わせた教師を私は許さない!)
佐和子の胸の中である決意が芽生えた。