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『年上の彼』
【幼馴染 官能小説】

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年上の彼〜meet again@〜-2

「あははっ」

男のマヌケ顔、思い出しただけで笑えてくる。
今日嫌な事ばっかりだったけど少しすっきりした!!
あんなアホ男には未練なんてない。何で付き合い始めたかも覚えてないかも…3ヶ月ぐらいだっけ?まぁ続いたほう。


いつも本気になんてなれなかった。
人を好きになるって難しい。付き合い始めたらいつのまにか好きになると思って何人かと付き合ったけど全然ダメだった。
気持ちがついていけない。

一緒にいると楽しくて、たまには喧嘩もするけど
ずっと一緒にいたくて
そばにいないと寂しくて
泣きたいほど逢いたくて
その人の為なら何でもできる。
そんなに相手の事を想える恋がしたい。

あの人を超える相手を探していた。


階段を上がり部屋の扉をあける。
するとベッドの上に人が…

「えっ……しょうちゃん!?」

翔は漫画から目を離し振り向く。

「おっ!おかえり」

「ただいまってか、なんで居るの!?」

突然の再会に驚いていた。地方の大学に通っている彼。
最後に会ったのが去年の正月だから1年半ぶり。

「帰って来たら駄目なのかよ。夏休み」

「今まで夏休みでも帰って来なかったくせに。勝手に私の部屋でくつろがないで!」

「久しぶりなのに冷たいなぁ?窓あいてからさ」

私の部屋と彼の部屋は2階の隣同士で小さい時から窓から渡って行き来していた。
彼は漫画に目を戻す。
久しぶり彼は、見るたびに私が知っている高校生頃とは変わっていく。
以前よりも雰囲気も落ち着いた大人に感じた。もう知らない人みたい。
あっ、ヒゲ剃っている。あの無精ヒゲ似合わなかったもん。
ニヤニヤしていると彼が顔を上げて目が合う。
笑うとなくなりそうな、けして大きな目ではないけれど大きく黒い瞳にそのまま吸い込まれそうな気がして私は目をそらす。

「ニヤニヤして、俺の顔なんかついてる?」

「おじさんになったと思って」

彼は笑ったけど目が笑ってなかった。身の危険を感じては逃げようとしたが遅かった。

「それやめて!!!」

捕まった私は、両手の平でコメカミをグリグリ圧された。

「ああああっ!!!ごっ、ごめん・・・なさい」

数年振りにやられたグリグリ。拳でやられるよりはましだろうけども、やっぱり痛くて降参してしまった。


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