投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

肥大症
【SF 官能小説】

肥大症の最初へ 肥大症 10 肥大症 12 肥大症の最後へ

エース-9

「二人とも緊張しているようね?
 お話するより、見て頂く方が速いかしら。」

ひろみ達が通された建物は、病院のようだった。

「この建物は、肥大症の治療院になっているの。
 ここでは、一般の病院では行っていない治療もできるのよ。
肥大症は発情をともなう病気でしょう。一般の考え方では、刺激を与えることが治療だからと発情をも放置している。
 ここでは違うのよ。発情をコントロールし、人の尊厳と治癒を両立する研究をしているの。外出している間は過敏に反応することを抑えて、自分の選んだ時間に集中して治療することが出来るのよ。」

驚くべきことだった。肥大症を患うことで、自らが一度は失い、大きな犠牲を払って取り戻した尊厳を守るために、莫大な研究費用を掛けているのだ。

「お蝶夫人。私達、いえ肥大症の患者のために、
どうしてここまでして下さるのですか?」

「硬く考えなくてもよいのよ。
 そうね、肥大症には他にも治療があるの。
 そちらも見ていただきたいわ。」

長い廊下の先の、あるドアの前で立ち止まった。

「麗華です。入ってもよろしいかしら?」

許可を得て部屋へ入ると、そこには恐るべき光景が広がっていた。

分娩代のようなものに一人の娘が縛り付けられていた。そして、その娘の股間にある巨大なクリ○リスには、何百本という針が突き立てられていた。

「いやぁ!」

優子が小さな悲鳴を上げた。

その間も、白衣を着た女性が次々とクリ○リスに針を突きたてていく。

「ぐっ! ぐわあ!」

縛られた娘は呻き、体からは玉のように汗が吹き出ていた。

枕元に、一人の娘が座っていた。
その娘は硬く瞳を瞑り、縛られた娘の手を額の前で合掌するように握っていた。
縛られた娘の悲鳴が漏れる度に、苦しそうに体を震わせていた。

「治療を受けているのは絵里さん。手を握っているのは絵里さんの彼女よ。
絵里さんは彼女のために、肥大したクリ○リスをそのままにすることを望んだの。
クリ○リスは刺激を加えれば何れは元の大きさに戻ってしまう。彼女とのセックスを楽しみながら肥大した状態を維持するために、絵里さんは自ら辛い治療を選択したのよ。」

「そんな!」

優子が声を上げる。

優子の瞳を見据えて、麗華が声を掛ける。

「ひろみが優子さんを本気で守ろうとしていたけど、優子さんに応える覚悟があるのかしら?」
 
麗華の言葉が優子の心に突き刺さった。優子はひろみに甘えてばかりで、何一つひろみの気持ちに答えていないことに気がついた。優子はひろみの告白を断り続けているにもかかわらず、優子の一方的な肉欲でひろみに肉体関係を要求し、自らの快楽のみを求めて、ひろみの心を何一つ受け入れようとしなかったのだ。優子は病気に溺れて、大切なひろみに対する思いやりを欠いたことに恥じ入った。


肥大症の最初へ 肥大症 10 肥大症 12 肥大症の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前