「午後の人妻 童貞嫐りA」-9
由子はギュッと目を閉じて、
忘我の世界に入り、
肉体を襲う快楽を、
しきりに貪(むさぼ)った。
その快楽が肉体の中をうねり動き、
それがグングンと膨らんで、
とうとう限界を超えて炸裂していた。
「ああっ、イクッ!」
アクメ到達の瞬間であった。
頭の中が真っ白になって、全身がわななき震えた。
いつも以上に大きく痺れあがるようなアクメであった。
快感の波は2波、3波と襲いきて、
そのたびに全身がわななき、
呻くような声が出た。
それがいつまでもつづくのだった。
床に置かれた鏡は、流れ落ちたラブジュースでベトベトになって、もはや像を結んでいなかった……。
由子は寝室に戻って布団に入ってからも、身体にはアクメの余韻が残り、
子宮が間歇的にキュキューッ、キュキューッと収縮を繰り返していた。
こんなことは初めてのことである。
昼間、
童貞少年のオナニーシーンを目のあたりにした興奮が、
童貞少年とまみえてみたいという願望になり、
そうした思いが、
その夜の肉体を異常なまでに敏感にしていたようだ。
隣の布団から、夫の規則正しい寝息が聞こえていた。
それを聞きながらも、由子の目はかえって冴えてくるのだった。
由子は元々はセックスにたいして、積極的なほうではなかった。
臆病だったというほうが正確かもしれない。
これまで自分から男性を誘ったことなどなかったし、結婚してからも夫に自分からセックスを求めるようなこともなかった。
その由子がいま性に関して、
初めて積極的になろうとしていた。
初めて夫を裏切って、
若い童貞少年と、
肉体を結びたいと願うようになっていたのだ。
彼女は自分のそんな変化に驚くとともに、
果たして自分にそれを実行する勇気があるだろうかとも思ったが、
そのことを考え出すと結論の出ない堂々めぐりになっていた。
それまで性にたいして臆病だった由子が、こんなふうに変わったのは、やはり内藤夫人と出会ってからである。
夫人と知り合ったのは半年前。
由子たちの住んでいる市が主催しているカルチャースクールを受講したのが、知り合うきっかけになった。
ふたりが受講したのは「趣味の写真撮影 初級講座」という、写真撮影の手ほどきをしてくれるという講座である。
由子は写真にはまったくの初心者だったが、退屈な専業主婦の生活を紛らわせるために、「写真撮影を趣味にするのもいいかもしれない」と考えて
受講することにしたのだ。