Blossom-10
「…アンナ、いいってすげー言ってたね」
「…!そんなに言ってないよ…」
キョウヘイはくすり、と笑い、立ち上がる。頬にキスを落とすと、耳元で囁く。
「…またしようね、アンナちゃん」
キョウヘイはアンナの胸をギュ、と掴み、出て行った。アンナはそれに反応してしまい、声を小さくだす。
「…ぁ」
バタン。
掴まれた胸から快感が走る。
(あたし、どうかしちゃったのかな…殆ど無理矢理だったのに…
……でも…)
(……感じた…)
「あ、アンナみっけー!」
しばらくボーっとしていると、再度見に来たリサがアンナをみつける。
「あ、見つかっちゃった……」
「ここにずっといたのー?」
「え?あ、内緒…」
「いたでしょ、なんか声聞こえたもんー」
ニシシとリサは笑うが、アンナは内心非常にドキリとした。
「またキョーヘイが最後だよー!?」
「ちゃんと学校の中に隠れてるのー?」
様々なブーイングを受けながらキョーヘイはまたもや最後まで見つからなかった。
今度は30分以上歩きまわっていた。
「ちゃんと隠れてたよ。てか、二人いるんだから別々に動けよ…」
「あ!そっかー…」
笑いあう。
そんなみんなのやり取りを見ていると、隣にソウがスッと現れた。
「アンナ、今日一緒に帰らない?」
みんなは公開告白ともとれるその発言に笑いをとめた。
…アンナは驚き、声がでなくなった。