『真昼の映画館』-5
「お願い…田中くん…も…動いて?」
「…っ!?」
振り返った菜々子の切なそうな表情がスクリーンの明かりに照らし出される。それがあまりにもきれいに見え、啓一は思わず絶句した。
(そんな顔でそんなこと言われたら…もうだめだ…)
啓一は菜々子の細い腰を掴むと、下から思い切り突き上げた。
「ふあああっ!!」
いきなりの快感に菜々子が堪らず声を上げる。啓一はそんなことはお構いなしにますます腰の動きを激しくさせた。
グチュグチュグチュグチュ!!
「やっ…はああっ!!田中く…激し…ああっ…あああああーっ!そんなしたら…ばれちゃ…ああっ!!」
「こういうことしたいからわざわざ後ろの席にしたんですね。小谷さんってやっぱり淫乱なんだ」
啓一は菜々子の耳元で息を吹き掛けるようにしてそう囁いた。
「ふあ…耳だめっ…」
「耳も気持ちいいんですか?」
菜々子の新たな弱点を発見したのがうれしくて、啓一はペロペロと耳を優しく舐め回した。
「ひゃううんっ!!ほんとにだめえっ!あふっ…うああんっ!いっちゃう…んんーっ!!!」
ぎゅううっと菜々子の中が絞まり、絶頂を迎えた様子だった。
「はぁ…はあっ…ああっ!?」
中の敏感な部分を擦り上げられ菜々子は思わず声を上げた。息もまだ整っていない菜々子を啓一は再び責め始める。
「いったばっかなのにっ…だめえっ!!」
啓一はグショグショになった菜々子のそこに右手を伸ばすと、腫れ上がったクリ〇リスをぐりぐりと押しつぶすように愛撫した。左手は菜々子の乳首をワンピースの生地の上からくすぐっている。
「んううっ!!や…はああっ!!」
「小谷さん…俺いきそ…」
啓一の責めに菜々子は満足に声も出せないほど感じていた。啓一のなすがままに任せて体を揺さぶられている。
「ああっ…もうでるっ…!」
菜々子は『いいよ』とでも言いたげに首を縦に振ると、啓一の腕をぎゅっと握った。
「うっ…いくっ!!」
ドプッ!!
「んううっ〜!!!」
ビクンビクンと啓一のものは脈動し、二回、三回と精液を吐き出した。
啓一が達したのと同時に菜々子も絶頂を迎えたようだった。啓一は菜々子の細い体を思い切り抱き締め、最後の一滴までその中に注ぎ切った。
「はぁはぁはぁ…」
射精が終わっても啓一は菜々子を抱き締めたままだった。
「田中くん…?」
「あっ…すみません…」
力を緩めると菜々子は啓一の上から立ち上がった。にゅぷっと音を立てて結合が解かれる。
菜々子は席に戻ってバックからポケットティッシュを取り出すとまだぬかるんでいるそこを丁寧に拭った。