双子月3〜美月〜-3
「美月、ホント大丈夫?保健室行ったほうがいいんじゃない?」
「っ!・・・だ、大丈夫だよ〜保健室なんて。」
3時限目が終わった頃、友達はなんだか様子のおかしい美月を気遣って声をかけてきたが、大袈裟に断った。
その様子がまたおかしいと思った友達は首をかしげながら、なんかおかしくない?と問い詰めようとしたが、そこでチャイムが鳴り、救われる。
お昼休みは人のいないとこに行こう・・・
美月はそう考えながら、朦朧と授業へむかった。
国語は美月の得意科目だが、今日はさっぱり頭がまわらない。まわりばかりが気になってしかたないのだ。だんだんと教室には数人の教師が集まっている。
その中に、美月は白衣を見つけた。
(・・・え?)
東条だ。
なんで保険医の東条が?などと考える隙もないうちに、美月はなにも考えられなくなってしまった。
突然、繭が振動をはじめたからだ。
「・・・っ!」
繭は弱い振動だが、美月の秘核を捕らえて離さない。思わずあげてしまいそうになった声を必死に飲み込んだ。
(みんながいる教室でこんなことがバレたら・・・)
そう考えると、恐ろしさと共に、なにかもう一つの違う感情が美月を襲う。
(授業中にこんなことしてるなんて・・・)
意識すればするほど、美月の秘部は濡れていくのだ。すでに触れなくても分かるほどに溢れ、きっとスカートを濡らしてしまっているだろう。美月は淫らに高まる体を押さえるのに必死だった。
(先生がスイッチを入れたんだ・・・)
東条のほうを見ると、いつもと変わらない涼しい顔で美月を見ていた。
(先生が見てる・・・)
東条の視線は美月の体に絡みついてくるように感じられた。
すべて見透かされている。
こんな状況で淫らな気分になっていることも、こんなに濡れてしまっていることも。そんな風にすら感じた。
美月は東条の視線と繭の振動を、顔を真っ赤にしなから耐える。
授業は始まったばかり。時間はまだまだある。こんな状況で耐え続けるのは気がおかしくなってしまいそうで、美月は表情を歪めた。
カチカチ
「っ!!・・・ぁ・・・」
しかし、繭は無情にも一際はげしく震えだした。
痺れるようなその振動に、たまらず美月は体をくの字に机に突っ伏してしまう。
驚いた美月の席のまわりはざわつき出してしまった。美月のつらそうな表情は、ただごとではないように思ったようだ。
(どさくさに紛れてトイレにでも逃げよう・・・)
そう決心した、次の瞬間また驚かされた。
東条が美月を抱き上げたのだ。
「すみません、立花が具合悪そうなので保健室連れていきます。」
さらにざわつく教室を東条は何食わぬ顔で美月を連れ出した。