私の涙、いくらですか?-4
「あ、そうだ。お兄ちゃんの写真見る!?いや…でも、いきなり実物を見て、一目惚れしてくれた方が……」
皐月は頭の中での企みを全て口に出して言ってしまっている。
そんなにお兄さんと私をくっつけたいのかしら。
疑問だわ。
「一度、皐月のお兄さんには挨拶、したいけど…」
「でしょ?今度お兄ちゃんが帰ってきたら、予定聞いておくから!」
「友達の保護者だから挨拶したいってだけで、特別意味はないわ。」
「えー…って美菜?顔赤いよ、どしたの?」
むかつく。顔が熱い。
ちょっと会う場面を想像してただけじゃない。
「なんでもないわよ。」
こんな気持ち初めてだから、どんな顔をして会っていいかわからない。
出来ればこのまま会いたくない。
顔も知らない、話したこともない人を好きになる。
こんな無様な私、見られるのも嫌。
勉強のことなら先生に質問するだけで良かったのに。
答えが見つからないことって、大嫌い!
今、私に必要なのはお金なんだから!!