供え物の若夫婦 その2-1
「田の神様にはおなご、山の神様にはおどこをお供えするのがこの村のしきたりですのじゃ。」訪ねてきた長老はふたりに言った。
この山間の村に移り住み自給自足の生活を始めて間もない日のことであった。
田の神、山の神に奉納される男女は、毛髪と眉毛をのぞいて全ての体毛を剃られ、谷川で禊をしたあと全裸で村の中を氏神の社まで歩いていき奉納の儀式に臨まねばならなかった。 突然の話に二人は驚き躊躇したが「村のしきたり」と言われては断るわけにもいかず、ただ畏まって承諾するほかなかった。
奉納の日がやってきた。
世話役の村人の手で体毛を綺麗にそり上げられた二人は、早朝のひんやりとした空気の中で谷川の水に浸り禊を行った。
社への道のりは30分ほどだった。山から吹くそよ風が全裸の体を撫でて過ぎ、二人のむき出しの性器をいやがうえにも意識させるのだった。二人が歩いている間、村人が道に出るのは禁忌だった。全裸の二人は誰もいない村の道を、屋敷林の木陰や母屋の奥から投げかけられる無数の視線を感じながら歩いて行った。
既に奈緒美の恥ずかしい挟間の奥は熱く潤っていたが外見からはそれが分からないことが救いだった。
しかし聖司のほうは無毛の下腹部からニョキッと勃ち上がった男根を無防備に視線に晒さなければならなかった。それは天狗の鼻のように真っ赤に色ずき歩くたびにゆらゆらと揺れ聖司の羞恥心を一層高めるのだった。
社に着くと巫女姿の村の少女、公代が二人を小さな本殿へと案内した。二人は神官が今日の儀式の作法を教えるのを裸体のままで正座をして聞いた。
やがて集まった村人達のざわめきが聞こえてきた。
「それでは、はじめます」神官はそう言うと二人を立ち上がらせ本殿の扉を開いた。
村人達の視線が二人の裸体に集まる。
後ろに控えていた巫女姿の公代は手にしたシラカシの枝で二人の裸の尻をピシャリと叩いた。二人は羞恥に頬を染めながら舞台の前方に歩を進めた。そして舞台の突端まで行くと両手を頭の後ろで組み、脚を大きく広げて立った。ざわめきが消え、小鳥のさえずりがときおり聞こえるだけになった。
今、二人は体の最も恥ずかしい部分を村人達にさらしているのだ。再び公代がシラカシの枝で奈緒美の白桃のような尻をピシャリと叩いた。
「・・・田の神様・・・どうぞご覧・・ください」小さな声でそう言うと奈緒美は下半身を前後にゆっくり三度振ったあと下腹部を前に突き出して無毛となった恥ずかしい挟間に両手を添えて大きく広げた。濡れて光る硬く尖った淫核と赤紫色に色付いた女肉が露出された。
境内がどよめいた。「小豆も稲穂も膨らんで今年も豊年満作間違い無しじゃ!」「あけびも見事に割れてめでたいめでたい!」村人たちは口々に言い合った。
続いて公代は聖司の尻をシラカシの枝でピシャリと叩いた。
「山の神様、どうぞご覧下さい」聖司も教えられた言葉を唱え下半身を三度ゆっくりと振ったあと腰を前に突き出して勃起した男根と赤紫色に光る亀頭、硬く引き締まった玉袋を村人の前に晒した。