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『限り無く青い春の下で』
【青春 恋愛小説】

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『限り無くダルいツレの隣りで』-3

『こんばんは♪
わかりますよぉ(>_<) お絵描きが上手な荒木君でしょ?(笑
ずっと待ってたんですよぉ☆ 来ないかと思っちゃった(+^皿^+)』
かっかわいい…
「てめぇ!なににやついてやがる!早く見せやがれ!!」
「うわっ!まっ待てって!」
「えーなになに?……平凡だな…」
「ちょっと見せて?……普通だね。 まぁ待ってたって言ってるんだから評価は結構良い方だと思うよ?」
そうなのか? ってかどう返したらいいの、これ?
「なにしてんだよ?早く返せよ!」
「…」
「まさか… もぅお手上げ?」
「そのまさかだよ! 知ってんだろ!?俺がメール苦手な事ぐらい!」
「しかたないなぁ… どうするリキ?」
「どうするもなにも、このままじゃ一生無理だろこいつ…」
「…そうだね… じゃあこれから言う事を自分流に書き替えながら打ってみて?
『そぅそぅ!その荒木君です! いやぁ、でも参ったよ。早く送りたかったんだけどケータイ全然つかえないんだもん。 ホントごめんね♪』」
ちくしょう… 言いたい放題言いやがって… この件が終わったら絶対殺してやる。でも今は従う他に道はない…
「っと………こんな感じでどうだ?」
「げっ、ほとんどスグルが言ったまんまじゃん! 口調が変わっただけだし。 オリジナリティてものがねぇのかよ?だからおやじなんだよ貴様は?ワハハハッ」
やっぱ今殺すか?
「まぁいいんじゃない? とりあえず送ってみなよ?どんな事も練習だよ」
こういう時のスグルは頼りになる。 要所要所で適確なアドバイスをくれる。
「あぁ。んじゃとりあえずこれで…送信っと」
あぁ…めちゃくちゃ緊張する。 メールってこんなに疲れるもんか。
ブーッブーッ
速い。
『全然いいですよぉ(o*>∪<*)o ある?じゃないですかぁ(笑』
ちきしょう… かわいすぎる…
「鼻の下伸ばしやがって。 で、なんて返って来たんだよ?」
「全然大丈夫。 良くあるじゃん的な感じ」
「ちょっと見せて?…えっとじゃあそれにかこつけてメール苦手な事をサラリと告げとこうよ。こういうのは先に言っておいた方がいい」
「どうやってだよ!? これとどうつなげんだよ?」
「そうだなぁ…例えばケータイも調子悪いし元々メールも苦手だから最近あんまりメールしてなくてひさびさなんだ。みたいな?」
「お前…うますぎ…」
「グッジョブ。 ただのタラシのオタクかと思ってたぜ」
「…どう?できた?」
「見事なスルー!?」
「ちょい待てよ……どうだ?こんな感じか?」
「そうだね。それなら相手も受けやすいね。結構うまいじゃんアキラ」
「うまいのはお前だよ。」
「ホント。 ただのタラシのオタクじゃないな」
ブーッブーッ
「あっ返ってきた」
「またもやスルー!?」



その後俺は二人と別れ、今もまだメールを続けてる。 時刻は2時を回ろうとしていた。
『ごめん(≧△≦)話の途中だけど、そろそろ寝るね? 明日も学校あるし(笑
今日は初めて荒木君とメールして楽しかった(o*>∪<*)o またメールしようね☆ じゃあおやすみなさい(_ _)Zzz』
そらそうだろ… 俺はこんな時間まで付き合わせた事を詫びておやすみと打った。
また…か。 今日から俺は変わっていく。メールがこんな良いもんだとは知らなかった。
とりあえず明日も一応送ってみよう。
とりあえず…明日からだ。


つづく。


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