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あの日の偶然(上)
【青春 恋愛小説】

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あの日の偶然(上)-2

「大丈夫?ごめんっ」
すると彼女も少し苦しそうな笑顔で息を整えながら
「えっ。全然!こっちこそごめんね?全然話したことも無かったのに、いきなりあんなことして…」
最後らへんは本当に申し訳なさそうなしょんぼりした顔をする。
こゆとこも好きだなぁ…と心の中でつぶやいてみたり。

そして彼女にあんなの茶飯事だからって全然大丈夫だよ?なんて何度も言い聞かせるように言った。
彼女の咳も止み、「んっん」とのどを確かめるように鳴らす。

そこからは、やったこと、やられたことの武勇伝(?)をいくつも並べながら二人で歩いた。

さすがに俺たちはバカなことをしまくってるので、一つ一つで日ノ本さんは本気で笑ってくれたり、痛そ〜な顔をしたり。
ころころ変わる表情に見とれつつも、この話題をやめたら間が持たないだろう自分の雰囲気に、ずっと俺はしゃべり続けた。

最初は色々期待してた矢先になんてことしやがったんだ!なぁんて思ったけど、今ではあいつらに感謝だな♪
自分ひとりじゃこんな風に、日ノ本さんと会話なんて出来なかっただろうし、ましてや二人きりで…なんてね。

「あ、そうそう。さっきの保存しちゃった♪門田君も修学旅行の大ボケ記念に居る?っていうかコレは本人がもってるべきでしょ〜」
そういって、楽しそうに彼女がアドレスを教えてくれた。

受信中…
……@….ne.jp
日ノ本さんからの初メール♪
そして、そこには間抜けな顔して額に【肉】の俺と、可愛らしくピースして隣に写っている彼女の2ショットの写メ。

「うっわぁ〜コリャひでぇ〜」
なんて言いながら必死で前髪をかき下ろし、額を隠そうとする俺。
覗き込んで無邪気に笑う彼女。

コレってすっっっっっっっっごく幸せ!!

っと、そうこうしているうちに、後ろからゾロゾロと皆が追いついてきた。
ま、彼女にあわせてゆ〜〜っくり歩いてたし、こんなもんかな?

そして皆に合流して、適当に軽いとび蹴りを一発見舞って
「こんにゃろう!コレ今日とか消えねぇじゃん!お前ら、【俺の日】が来たら怖いよ?」
と脅しっぽく言い放つ。
「ぇ、うぁ!確かそろそろじゃん!無月デー!」
「やっべぇえええ!お願いお願い?哀れな僕ちゃんを許ちて?」
次々に仲間達が許しを請う。

そこに…
「無月デーって?」
不思議そうに日ノ本さんが聞いてくる。

そこに俺の友達と、その友達さん。(てか、彼女?)
いわゆる今回、俺と彼女を同じグループにしてくれた恩人様の二人が答える。


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