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あの日の偶然(上)
【青春 恋愛小説】

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あの日の偶然(上)-3

「ん?ぁぁ。亜美、月の満ち欠けって知ってる?」
突然の小学生理科程度の質問に学年トップクラスの成績の日ノ本さんが返す。
「やえちゃぁん。それっくらいは知ってるよぉ〜」
「あはは。それでね新月ってあるじゃん?月が見えないの。アレでね小学校のころ授業でやったときに無月がコレって月が無いの俺の日じゃん!とか大声でさ〜クラス大爆笑!ありゃ伝説だよ伝説!ちなみにちなみに!月食んときはコイツ大魔王なみだから!」
と、思いっきり笑いながら説明する。

なんだかんだで小中高って学校とか友達とか段々変わってきたけど、コイツだけはあの時からずっと一緒の親友なんだよなぁ。
ま、腐れ縁とも言うけどね。
って、普段から俺の過去のこと持ちネタにしすぎだしな…

そんな感じでくだらない笑い話とともに時間は過ぎた。
やはり比較的?最初に一緒に居たこともあって、今日は彼女の隣を歩くことが多かった。

そして、自由行動も後半にさしかかったとき、団体からちょっと遅れた場所で日ノ本さんがポツリ
「あ、無月くん歩くスピード抑えてるでしょ?ごめんね?私、歩くのトロいからねぇ〜」
と、苦笑い
「いやいや、のんびりもたまにはいいんじゃない?…っていつの間にか名前…?」
と間髪居れずに慌てて日ノ本さんが言う
「あ、ごめん!やぱ馴れ馴れしかった?門田君すっごい楽しいし、ついつい仲間になった気分で…」
と、ソレを遮るように
「ぜ、ぜんぜん!もう、亜美ちゃんも仲間でしょ!コッチこそよっろすぃっくぅ!」
ちょっと焦った感じもあったけど、恥ずかしさをノリ半分でごまかすように言った。

すると、一気に明るい笑顔で
「そーだよねーそーだよね♪もう、二人は2ショ写メをお互い持ってる仲だもんね〜♪」
そして甘えたような小さい声で「私、男の人と二人で写メって…初めてだったんだよ?」

その刹那【ズキン…】
胸が痛いくらい高鳴った。

「なんちゃってね〜♪」
日ノ本さんがそう言ってやたら高いテンションでフラフラっと歩く。
「あ、別にさっきのは嘘じゃないけどね♪」

さっきのは冗談半分でいったにせよ、事実は事実!
ソレだけで、俺は幸せの絶頂の気分だった。

もちろん、日ノ本さんは誰にでも優しいし、明るく楽しい性格の良い人だ。
まぁ、俺以外でも憧れてる男子は少なくないんじゃないかな

それでも…この嬉しさは超ド級!
自然と顔がほころんでしまう。
でも、それを悟られないようにまたくだらない冗談とかを言いながら二人でチョコっと走ってまた皆の輪の中へ。

ソレからは修学旅行中も終わってからもポツポツとメールをした。
修学旅行の想い出。
お互いのこと。
同じクラスに居ながら、同じはずなのに全然違う授業とかの感じ方とか。
色々話題は尽きなかった。


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