投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

記憶のきみ
【青春 恋愛小説】

記憶のきみの最初へ 記憶のきみ 34 記憶のきみ 36 記憶のきみの最後へ

記憶のきみ8-3

その日の夜、父親はお母さんに謝り、お母さんは父親を許した。
父親が働いて稼がないと、ろくに生活もできなかったからだ。
別れることもできず、きっと苦渋の判断だったのだろう。

そしてこの日から、家族三人で笑い合うことはなくなった。



ボーっと記憶をたどっていると、父親からケータイに着信が入った。
「………はぁ」
この男は……何度かけてきたって、電話をとることはないのに。
やがて留守番電話の録音が入る。
「………父さんだけど、今夜は仕事で遅くなると母さんに伝えておいてくれないか。よろしく」
ブツッという音が終了を知らせる。
「………うちと話したいからって……もう、なんなのよ」
ケータイをベッドに放った。





そして、この出来事から六人の物語は急展開を迎えることになる。


記憶のきみの最初へ 記憶のきみ 34 記憶のきみ 36 記憶のきみの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前