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崩れる日常
【初恋 恋愛小説】

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二人の日常、3-2

千裕と一瞬目が合う。
直視出来ずに素通りする。多分俺の顔は強張っていただろう。

そんな嫌な感情を抱えたまま俺は仕事を終えた…

休憩室では仕事を終えた後いつもなら皆の団欒があった。
西村さん、内海さんが事務処理中。
千裕が今更衣室から出てきた。
入れ代わりで更衣室に入る。
千裕の顔をみることも出来ずに。

更衣室の中当然だが一人。

外から三人の会話が聞こえてくる。
そんな些細な事すら
今の俺には孤独感としてのしかかり、卑屈になってしまう…

なんか疲れたな…
取りあえず帰って寝たい。

いつもならラストで千裕と被っているのだから
外で待っていたりするのだが今日は真っ直ぐと家路についた。


家に着いて風呂に入ったら
飯も食わずにベッドに潜り込み
せめていい夢でも見る事を期待しながら
…眠りに着いた。




…ここは何処だろう?
何も無い殺風景な個室
そして千裕が一人ぽつんと椅子に座っている。

今俺は寝ているはずだし…
これは夢か…

俺の体はどこにあるんだ?

目線はいつもの高さ。
しかし何か落ち着かない
そして動けない。

やがて何人かの男女がこの個室に入ってくる。

見覚えのある顔が二人いる
内海さんに西村さん

どうやら悪い夢のようだ。

今日聞いた嫌な出来事が今から始まろうとしているのだろう。

いつの間にかテーブルが個室の真ん中に陣取っていた。
人数分の椅子、そしていつの間にか料理に酒まで皆口にしている。

何処からか聞こえてくるBGM。
今度はカラオケか…

盛り上がる男女とは対象的に個室はどんどんと空気を重たくしていく。

いや、苦しいのは俺自身だ…
だとするとこの個室は俺の心の中か…?

やがて特定の相手といちゃつきだす男女

もう見たくない!


そう思ったとき俺は意識を取り戻した。


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