ある淫魔のライフスタイル〜深紅の魔女ミーティ〜-26
26話
パラ……パラ……
聞こえてくる紙の擦れる音が眠りを妨げる。
「う……うぅん……」
ミーティはうっすらと目を開くと、本に囲まれた薄暗い部屋が目に入った。
(……あれ?ここどこ?私何してたんだっけ?)
まだぼんやりしている頭を抱え身体を起こす。かけられたいた上着がパサリと落ちた。
「あ、お目覚めですね。」
すぐ隣から声が聞こえてきた。声の方を向くと、ジェイドが床に座り込んで本を読んでいた。傍らにも大量の本が積み重ねられている。
ジェイドの姿を見たとたん、ミーティの記憶が蘇ってきた。無論、先ほど情事も。
「私……寝ちゃってたんだ……」
「ええ。まあ、あれだけすれば体力も使いますしね。」
そういってジェイドがクスクスと笑う。ミーティの方は顔を赤らめ頬を膨らませている。
「ジェイドがあんなに激しくするからだよ。」
「ふふっ、そうかもしれませんね。でも、悶えてるミーティさん、可愛かったですよ。」
「なっ!?何言って……!」
ますますミーティの顔が赤くなった。火が出そうなくらい真っ赤だ。
「は、恥ずかしいこと言わないでよ、もぅ……」
ミーティは顔をそらしたが、チラチラと目だけでジェイドの様子を伺っている。ジェイドは相変わらずいつものように余裕の笑みを浮かべていた。