『STRIKE!!』(全9話)-76
ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ…
「はァう!! イ、イイ! エイスケ、わたし、とても、きもちいい!!」
腰が動いた。突かれるだけでは物足りなくなったか、エレナが自ら腰を蠢かせて、長見の固くて太い欲望を搾り取ろうとする。
「く、くぬ………」
その刺激、すこぶる峻烈。歴代総理大臣を頭の中で並べ立て、エレナの反攻に抗う。ちなみに長見君、“板垣退助”は違うと思うぞ。
「あ、あふゥ! ンッ! ンッ! ンッ!」
「っ、っ、っ」
きりきりと奥歯をかみ締め、腰にまとわりつく愉悦を受け流そうとする。だが、エレナがヒップを振るたびに、胎内の媚肉と襞が絶妙なまでに長見を絡めとり、張り詰めている肉砲に残酷な仕打ちをする。
「………」
大波小波を繰り返す悦楽に身を委ねてしまおうかと思ったが、冷静なもうひとりの長見の目が、綺麗に割れたエレナのヒップの中心に、静かに息づく蕾を見つけた。
(この孔……)
その真下では、同じ彼女の器官が乱れ狂ったように暴れているのに、まるで我関せずという形で、口を閉ざしている。
無意識に、長見の指が蕾に触れた。
「ひ、ひぃ!!」
ほんのかすかな接触にもかかわらず、びくびく、とエレナの身体が痙攣する。
「エイスケ、そ、そこは………」
ずっ…
「あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
中指の第二関節まで、コトのほかスムーズにめりこんだ。獣のような咆哮がエレナの口からほとばしる。下の口が、ぎゅうぎゅうと長見を締め付ける。
「………」
ふたつの器官は、連関している。そう、察知した長見は第二関節まで埋まった指を回転させた。
「あ、あグッ!」
そして、突く。
「ンアアアア!!!」
ふたつの孔が、それぞれの悦楽に呼応して、弛緩と収縮を繰り返す。
「あ、ああっ……そ、そんなトコ、をっ……」
エレナはもう自らの腰の動きを止めていた。全く予期せぬ長見の指姦に背筋が泡立ち、その行為にのめりこんでいる。
ず、ずずず…
「ヒィィィィィ!!! は、はいって……はいってくるッ!!」
長見の指が、直腸にずぶりと埋まった。
「く、う、うあぁぁぁぅ!」
エレナにとって、排出が全てなはずのその器官にそこまで奥深くなにかが逆入してくるのは、ずいぶん久しぶりである。小さい頃……まだ本当の両親が健在だった頃に、実家が大農園だったことから、回虫対策として毎月に一度は処方されていたカテーテル浣腸の感触を、彼女は思い出していた。
ぐにぐに、ぐちゃ! ぐにぐに、ぐちゃ!
「ングっ! あひぃぃぃぃぃ!! う、うン!! んひぃぃぃぃぃ!!」
指で蕾を抉られ、肉芯でめしべを突かれ、このうえもない悦楽にエレナは乱れている。
(く……)
その前後左右に乱れる動きが、長見を一層締め付ける。じゅぷ、じゅぷと繋がった部分が泡立ちそうなほどに、熱く濁った愛蜜を吐き出していた。
(う、うぁ……)
限界は、来ていた。そして、それにあらがう気力もなかった。こみ上げてくる熱いものを必死に遮っていた歴史大観を頭から放り出して、意識の全てをエレナの中に注ぐ。
「エレナ……おれ、もう……」
「ひぐっ、うぅ! あ、あう! あぁああ!!」
「や、ばいんだけど………」
「ン、ンンッ!! ンあ! あッ! あッ! あゥ!」
エレナは髪を振り乱して、悶えに悶えている。長見の声は、届いていないのか。
「く、ください! ください!! おねがい!!!」
咆哮の中で、催促の言葉。
「MYGOD!!! I’M COMIN’!!!」
「え?……って、う、うおっ」
ぎゅうううう、と両方の穴が強烈に締まった。指も、肉砲も、エレナの中にどんどんと吸い込まれてしまいそうになる。俄かに跳ね上がった灼熱の体温に、繋がった部分が爛れてしまいそうだ。
「COMIN’――――――!!!!」
「ぐ、うぅぅぅっ!」
圧迫を受けた長見の砲身が、ついに安全弁を開放した。
「アァァァァッッッ!!!!!」
ドクンッ、ドクッ、ドクッ……
エレナの絶頂を歌う声を聞きながら長見は、己の砲身を彼女の胎内に埋めたまま、残されてた全弾を余すことなく叩きつけていた。