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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『STRIKE!!』(全9話)-75

「――――っ!」
 それは抵抗もなく、熱い粘膜の中に収まった。貫かれたエレナが、喜悦の吐息を漏らす。
(………)
 これが、女の中…。初めて踏み込んだ未知の領域は、とても暖かい。そして、胎内にある凹凸がもぞもぞと蠢き、痺れるような悦楽を与えてくれる。
「動いて……動いてください……」
 エレナのヒップがぷるぷると震えていた。
 その淫靡な仕草に刺激され、長見はひとつ腰を前後した。
「あ、あぁッ!!」
 粘っこい水音をたてて、繋がった箇所から波紋のように官能が広がる。
(うお……)
 たったの一突き。それなのに、暖かく湿った媚肉と襞に愛撫をされた長見の肉砲が、盛大な号砲を放ちそうになってしまう。
(1192年、源頼朝が征夷大将軍を宣旨されたことから、全国の統治権は武家政権に移る。以後、建武の新政と呼ばれる一時的な王政復古を除き、武家による政治機構の構築が続いた……)
 頭の中で歴史の事象を必死に唱え、山を乗り切る。一度、エレナの口内に放ち、ここでまた、たったの一往復で果てたとなれば、早漏のレッテルは免れまい。
(よし)
 落ち着いたところで、エレナを突いた。今度は、二度、三度と繰り返す。高まりそうになったところで、今度は歴代徳川幕府の将軍を羅列してゆく。12代目が誰だったか浮かばずに、ついに“家慶”の名前が出てこなかったが、まあ構わないだろう。

 ずちゅ、ずちゅ、ずっ…

 とにかく、突く。エレナを突く。誘うように震えるヒップをしっかりと支え、その奥に届くように大きくグラインドをして、突きあげる。
「あッ! あッ!! あふッ!!!」
 エレナの嬌声も、そのボリュームが“大”の方へ絞られ始めていた。
「ンっ、あッ! ……も、もっと、です………」

 ぐちゃ!

「ア、アアッ!!!」
 貪欲に性の高みを望む彼女に答えるため、亀頭の先が見えるくらいに腰を引き、それを一気に埋没させた。柔らかい肉に深々と固い肉が突き刺さり、びちゃ、と中から愛蜜が溢れ出す。
「ンンッ! あふッ!」
 背中と頤を反らせて、悶えるエレナ。見ると白い肌はうっすらと汗を噴き、ウェーブのかかったブロンドヘアが張りついている。どうやら、感じてくれているらしい。

 ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ…

「ヒィッ! ンはッ! ンンッ!! あッ、あッ、あッ、あッ!」
 わが意を得たりとばかりに、腰を打ち付ける。そのたびにエレナの腰が軽く浮いて、ヒップと背中にくびれを生んだ。
 今は後背位でつながっているから、発情した犬猫の交尾が、頭の中をよぎる。傍から見れば自分たちも、あの犬猫のようにあさましい格好でコトに励んでいるのだ。いやに冷静な自分が、快楽に霞みのかかる頭の中で、そんなことを考えていた。



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