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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『STRIKE!!』(全9話)-77

「いきなり、おしりは、驚きでした」
「………」
 ベッドの中で、長見はエレナに頭を抱かれている。
 髪の毛をさわさわと撫でられていると、母親に甘えている自分の図が浮かび、恥ずかしいことこの上ない。しかし、ダイナマイトバストに頬を埋めているのがすこぶる気持ちよくて、そこを離れられない。
「おしりに指を入れられたとき、ゾクゾクして……クセになりそうでした」
 そのうえ、好奇心に任せてエレナのもうひとつの恥部を弄んだことを指摘され、羞恥はさらに募ってくる。
「あ、あの……ごめんな。ヘンな所、さわっちまって……」
「WHY? 気持ちよかったですよ」
「……はい?」
「今度は、こっちでしましょうね」
「……………」
「やり方、勉強しておきます」
 なんと言っていいのかわからない。
「エイスケ……」
 そうするうちに、エレナが、ぎゅ、と抱きしめていた腕に力を込めてきた。柔らかい膨らみの形が、変わってしまうぐらい。当然、長見の頭もその中にうずまる。
「わたし、あなたを愛しています。もっと、もっと、エイスケといろんなことをしたいです」
「い、いろんな?」
「野球はもちろんですけど、一緒にお買い物したり、勉強のお話をしたり、遊園地で遊んだり、映画を見に行ったり……」
「………」
 いろいろって、なるほどそういうことね。一瞬、縄やら鞭やら蝋燭やら浣腸やら、奇妙な小道具を連想してしまった自分は、どうやらかなり助平らしい。それも、変態気味。
「キドさんとアキラと、Wデートするのもいいかもしれません」
「………」
 晶に散々冷やかされそうな気がする。身長差20センチのカップル(男女逆)ということで。
「ま、でも、いいかもな……」
“デート”などという単語は、20年生きてきてはじめて自分の間近に降りてきた言葉だ。傍で見るぶんには癪に触ったものだが、人間の現金なところ、自分のものになるととても嬉しい。
「野球でがんばって、勉強も遊びもがんばって、それで、エッチでEXCITEしましょうね」
「………」
 ぎゅ、とさらに胸の中に頭を抱かれた。その強烈な母性に包まれて、長見は完全に火を噴いて轟沈していた。
 どうやら、二人の関係が開幕した早々、自分はエレナのペースにはまっているらしい。
 だが、それも悪くないと、そのダイナマイトバストに埋まりながら、長見は思った…。






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