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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『STRIKE!!』(全9話)-193

「も、もう、恥ずかしいなぁ……」
 自分がまいた種とはいえ、恋人を置き去りに放尿場所を探す玲子。性に関する照れはあまり感じない玲子も、これはさすがにひどい羞恥を覚えた。
「こ、ここらでいいかな……」
 ちら、と後ろを見たところ光が遠くなったので、おそらく自分の姿を直樹は確認できないだろう。林の木は背が低く、その間も広く取られているので、闇というには、周囲がよくわかるほどの薄暗さではある。
「く、くぅ―――」

 じわじわじわ…

 と、膀胱から染み出るように尿道口が熱くなる。玲子はたまらず、スーツスカートの裾をたくしあげると、草むらに向かってしゃがみこみ、抑えていた衝動を遠慮なしに解放しようとした。
「………なにやってんの?」
「!?」
 そのときだ。肩に手をおかれたのは。
「直樹く――――!?」
 違う。振り向いたそこにいたのは、帽子を目深にかぶった見知らぬ影。
「ひっ」
「声を出すな!!」
 きらり、と薄闇の中に光るもの。玲子はそれがすぐに、ナイフだとわかり口をつぐむ。
「見目麗しいご婦人が、こんなところで小便とはね……」
 にやり、と影が笑む。ひさしが目元を隠しているので表情はわからないが、その言葉づかいに残忍なものを感じて、玲子は背筋が震えた。
「なお――――」
「声を出すなと、言った!!」
 ぐいっ、と背中を引っ張られた。玲子はしゃがんだ体勢のまま背中から地面に倒れこんでしまう。
「あっ」

 ぷしゅっ…

 と、開脚状態となった彼女の股間から金色の飛沫が一滴飛んだ。すぐに玲子は太股を締めて、それ以後の噴出を抑える。
「なんだい、まだしてなかったのか」
「う、うくぅ……く、く……うぅ……」
 ぶるぶるぶる、と太股が痙攣する。わずかとはいえ解放してしまった生理現象を留めることなど、無理に等しいことなのに、玲子は健気にもそれを堪えている。
「ひ、ひぃっ」
 そんな状況下で、鼻先にナイフを突きつけられた。
「知ってるか?」
 影がねばりつくような声音で言う。
「野ションは、立派な犯罪だぜ」
「………」
 がくがく、と玲子の膝が揺れている。もう、限界なのだ。しかし、こんな男に自分の放尿姿を見せるわけには行かない。直樹に見られるならまだしも…。
「出そうか? ジョバって、出そうなんだな? ……へへへ、出すんじゃねえぞ。小便出したら、あんた犯罪者だぜ……」
「そ、そんな……あ、あうっ……」
 震えが小刻みなものに変る。がっちりと極めた太股の奥が、じんじんと何かを響かせてくるようで、とても苦しい。
「で、でる……でちゃうわ……」
 不審な男に、無様な格好を見られているという実感を徐々に押し流してしまうほど、玲子は切羽詰っていた。
 我慢など、利くはずがない。
「あ、あ、あっ」
 ちょろ、と金色の雫が漏れた。それが最後の刻を知らせる合図である。
 彼女から忍耐という力をことごとく奪い去り、玲子の肩が大きく震えた。
「あ、ダメッ……あ――――」

 じょっ………

「あ、あ、ああぁぁぁぁぁ――――――……」

 じょろろろろろろろ………。

「………」
 閉じた太股の下に、水溜りが広がっていく。熱いものが体の中から沁み出るままに、玲子は放尿を始めてしまっていた。


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