【2】娘の担任の子を孕んだ36歳女-2
先生:〇子ちゃん(三女)は、たいへんよい子ではあるのですが、時折、ふとさみし気な貌をするときがあります。お母さん、心当たりはありませんか。
わたくし:さあ、特に思い当たらないのでございますが。
先生:お母さんご本人に心当たりがないというのはよくあることでしてね。ところが、ワシは少々占いもやるのだが…お母さん、満たされていますかな。
わたくし:満たされて…とおっしゃいますと。
先生:まあ、そのへんは追々お話しいたすことにしますが、〇子ちゃんの担任という立場からするといささか気になるところがありましてね。お母さん、知らず知らずに、〇子ちゃんにきつく当たってしまったり、きつくなくても素っ気なくあしらってしまったりということはありませんかね。
わたくし:さあ…。でも、なにせ三番目の子ですので、上の子のときに比べるとわたくしも子育てに慣れてしまっているようなところはあるかもしれません。
先生:うむ。末っ子というのはとかくそのように扱われるものなのだが、ワシが思うに上の子が〇子ちゃんの頃と今とではお母さん自身もいろいろと…その扱われ方が変わってきていやしませんかな。
わたくし:扱われ方…でございますか。
先生:ハッキリいえば閨事のことですよ。
わたくし:ねやごと?
先生:さよう、閨事。男女の睦み合いのことですがね。お母さんには睦み事に恵まれておらないという相がありありと出て居る。夫婦和合がうまくいっている家庭は父親も母親も明るく朗らか、自ずと子供への接し方も違ってくる。それはそれぞれのお家、ご夫婦のことであるから他人が首を突っ込むような領域ではないのだが、いかんせんワシは〇子ちゃんを預かる担任という立場もありますのでね、敢えてお伺いしたような次第。
わたくし:………。
娘の様子を引き合いに出されて虚を突かれてしまったとでも申すのでしょうか。気が付くと前段で申し上げたようなことを先生に洗いざらい打ち明けてしまっておりました。先生は、うんうんと頷きながら聞いておられましたが、一頻り話を聞き終えるとこんなことをおっしゃいました。
先生:手前味噌ではあるが、ワシの眼も狂っていなかったようですな。ときにお母さん、ワシの方は家庭訪問は今日はこれで終いなのだが、前の家をずいぶん早く切り上げてきたから、学校に戻る時間までまだ多少時間があるのですがね。
時間は午前十一時くらいだったと思います。なぜ覚えているかと申しますとわたくしが先生にまたがって絶頂を迎えて息を切らしておりましたときに、ちょうど役所からお昼のサイレンが聞こえてきたからでございます。先生に促されるままではありましたが、夫との営みではしたことのないような体位でつながると、今までにないような快感を覚えてしまいました。
先生は翌年は担任を外れ、書道を週に何時間か教えるだけになったとのことで、副業で書道教室を始められました。担任でもないのに家を訪ねると人目についてしまうからと、わたくしが教室に伺うようになりました。パートタイマー先を探していたことをご存じだったせいか、お月謝の会計のお仕事もつくってくださいました。そうは言っても、生徒さんもそれほど大勢ではないので、お仕事はすぐに終わってしまいます。ある日先生はわたくしを四つん這いにさせると後ろから突き入れて来られました。実はわたくしがいちばん好きな体位で、この形だと気も失ってしまいそうになることが度々なのです。
先生:お母さん、何度も逝っていい練れ具合だ。これぐらい練れてくれば男が生まれやすい。ワシもそろそろ逝くとするか。このまま射精(出)させてもらうよ。今日は日の巡りも月の巡りも誠によろしい。そしてご亭主も今晩お母さんを求めてくる。決して断ってはいけませんよ。これから一から子育てもご苦労だが男のお孫さんを舅姑に抱かせてやりなさい。腹ボテになればワシもあれこれ考えんでも済むからむしろ都合がよろしい。
先生が占ったとおり、その夜夫が久しぶりに求めてきました。いつになくぬめっていたはずでしたが、特に気にされることもなく夫とのことを終えました。それから数カ月してわたくしはお医者様から妊娠していることを告げられました。
乱文乱筆お許しくださいませ。先生のところで書道も少しは教えていただいているのですが、人様にお見せできるような綺麗な字は書けません。先生は、筆の運びは上手だとおっしゃるのですが…。お腹では赤ちゃんがしきりに動いております。安定期に入りましたので先生のところでお腹をなでていただいてまいります。