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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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狂気の連鎖-3



「ふ…ぐッ!ふ…ふうちゃんッ……い、いま助け…ッ」


どうにか四つん這いにまでなった弘恵は、顰めっ面を震わせながら片膝を立たせ、倒れまいと懸命に堪えながら風花を見つめた。

女子高生のコスプレをさせられた風花の開かれた股間……水を掛けたようにぐしょ濡れな股布は秘部の全貌を透けさせ、そこから滴る液体は、僅かに糸を引いて床に砕けた。


(……ひ…酷過ぎるッッッ)


失踪して一週間。
風花はずっと凌辱の渦中に置かれていたのだ。
七人もの異常性欲者に監禁され、禍々しい欲望の捌け口として利用され続けていたのだ。

あの痛々しい身体を見せられ、そして今の物も同然の扱い……。
噴出する憎悪は電撃の痺れを打ち負かし、覚束ないながらも弘恵は立ち上がる。
眉間や目尻には皺が刻まれ、美しい二重瞼の切長な目は、堪えられぬ激情のままに弘恵を行動させた。


『まだフラフラしてるじゃない。座ってなきゃ危な……!?』


ゆらりと立ち上がった弘恵の上体がギュッと捻られた刹那、黒髪がふわりと舞い上がり、長い脚は鞭のようにしなって空を斬った。
鋭くて美しい斬撃は貧弱なカメラマンの脇腹を襲い、更には一気に距離をつめて鳩尾(みぞおち)に強烈な一撃を喰らわせた。


『痛"ッッでえ"ッ!ち、ちょッ…ぐはッ!』

「ふ…ハアッ…ハアッ……と…撮ってんじゃないわよ!この変態ぃッッ!!」


竣敏で攻撃的な女性だとは知る由もない佐藤は、あまりにも不用意に弘恵に近づき過ぎていた。
高額なカメラを落とすまいと必死になり、しかし、カメラを止めるなと言わんばかりにレンズを弘恵へと向け続けている。


『げふぅッ!だ、誰か止めッッ止めて……ぎゃんん!?』


脚を蹴られれば膝がくの字≠ノ曲がり、胴体を殴られると背中はグニャリと前屈する。
打撃を受けるたび、まるでコンニャクのようにグニグニと身体を踊らせる佐藤は、耐えきれずに尻もちを突いてひっくり返ってしまった。


『ひいッ!?ち、ちょッ!あ"う"ッ!!』

「そ、そこで死んどけ!!ふうちゃんにッ!ふうちゃんに酷いことしといてよくもッッッ」


ついにカメラは止まった。
ダンゴムシのように背中を丸めた佐藤を、弘恵はメチャクチャに蹴りつける。
黒髪を振り乱し、目をつり上げて蹴りつける様は狂人のようであり、それは凛々しさとはかけ離れた憎悪の発露である。


『ま、マジで誰かッ……痛"でえ"ぇ"ッ!』


鈴木は知っている。
弘恵の打撃は、佐藤の身体にダメージを与えられるほど強くないことを。
それなりに身長はあるものの、その華奢な身体はあまりにも軽過ぎる。
軽々と肩に担げる程度の体重に、モデルのように細い脚。
佐藤は彩花に勝るとも劣らない《強い女》に見せるべく、わざとやられ役を演じているのだ。


「な、なによッ!?アナタも纏めてやってやるわよ!」


吉田と田中は、敢えて二人で止めに入る。
あれだけの暴れっぷりをみせてくれたヒロイン≠ェ、たった一人の男に制圧されては恰好がつかないではないか。


「い、いがちゃん…!……あ…ああッ!?」

「なに掴んでッッ…んぎぃッ!!はッ離せえッ!!!」


実に滑稽だ。
そして哀れだ。

風花は初めて見るであろう弘恵の《強さ》に希望を覚え、そして弘恵自身もそれを成し遂げられると思って闘っている。
しかしながら、実戦を知らぬ弘恵が其れを叶えられるはずはなかった。
パンチを放つ腕は既に上がらなくなっており、蹴りを放つ脚ですらフラフラと踊っている。


『いつまで暴れてんだよお!……落ち着けよコラあッ』

「け、蹴り殺してやるぅ!!オマエみたいなッ…オマエらみたいな変態はぁッッ!」

「いがちゃん後ろッ!い、イヤッ!?ダメえぇ!」


わざとらしく抵抗を許しながら、二人は弘恵の両手首に枷を嵌め、それを後ろ手に繋いだ。
そしてチェーンブロックの釣り鉤を下げて枷との間に鎖を繋ぎ、ギリギリと両腕を吊り上げる。


「……だ…めッ……ダメええぇッ!」

「あぎぎぎッ!?こ、こんな…ッッ…何するのよおッッッ!!!」


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