パンドラの箱-9
≪痛い、気持ち悪い≫ 私はその感覚を意識から切り離しました。じいさんとの修行のひとつです。
すると、その奥に痛めつけられる自分を笑う自分を感じました。≪ああ、楽しい、気持ちいいもっとやられてしまえ≫
そんなバカなと思っても、自分の苦痛の悲鳴に、卑猥な色がにじみます。
「ああ、神さま、これは何なのですか。なぜ、こんなことをされる私は喜んでいるのです。神はなぜこんな風に私を作ったのです」答える者はいません。
≪シンが言った通りだ。神は何もしてくれない、太古の神か悪魔に祈った方がましかもしれない≫ そんな思いが下腹からこぼれ出て来ました。
呪ってやる。人も神も災厄にまみれろ。怒れ、おとしいれろ。
力で男は女をむさぼる。肉欲を満たすだけ。
搾取されるだけの女なんて、私は嫌だ。
見ているだけのこの神を、私は嫌だ。
呪文の声とともに体に沁み込んできます。そうすると余計に気持ちがたかぶってくるのです。
シンの方は少し引いているようです。 「おまえ、こんなやつがいいのか」 頭をこつかれました。「こんなのに尻を振るのか」
「テクニックの違いなんだよ。すげえだろ」太っちょが髪を死ぬほど引っ張りながらイクと、「どうだ、最高だっただろ」また、尻をたたきます。
「代われよ」もやしっ子がイライラして割り込もうとします。
「うるせえ」突き飛ばすと、「ご褒美だ」指を突っ込んで、無茶苦茶にかきまぜられました。一体何本入れているのか、入り口が裂けそうです。
気が狂うほど叫びました。悲鳴を上げ、腰を振り空気を求めて喘ぎます。
太っちょはその声に興奮して、やめようとしませんでした。
我慢しきれなくなったシンが、「どいてやれ、いつまでやるつもりだ、そもそも俺が連れてきたんだぞ」
「うっせえ分かったよ、ほら、やれよ」太っちょが怒ってどきます。「おまえ、うまくやれんのかよ」
今度はもやしっ子に上向きにされます。
「手が痛いの」というと、紐をほどいてくれました。
「おめえは甘ちゃんだな。あとでもう一回やりかたをみせてやるよ」太っちょがあざけります。
「ほっといて」もやしっ子に足を持ちあげられて、入れられます。
たすかったのは、体と同じくらいあれが細かったことです。さっきの痛みは徐々に引いていきました。
覆いかぶさってくると胸を舐められました。乳首を舐めて吸い付きます。
その優しさに力が抜けます。もやしっ子の背中に手を回して、声を漏らしてしまいました。
気持ちいいのではなく、ほっとしたのです。
下の方がどんどん濡れてきます。≪やられてるのに何。これだって、無理やりなのに≫ 何とも言えない気持ちです。
こんなに嫌なのに、初めての絶頂でした。
もやしっ子が終わった途端、「こんなのがいいはずねえだろ。おれのが良かったんだろ、またやろうぜ」太っちょが押しのけます。
「まだ途中だよ、なにすんだ。」
「もういいんだよ、へったくそ」つきとばしました。
「僕は最後まで待ってやったじゃないか」
≪今のうちだ≫ 私は逃げようとおきあがります。
ひざに力が入りません、もやしっ子にしなだれかかってしまいました。
三人がそれぞれにびっくりしています。
「なんでこいつなんだ」シンが怒りだしてもやしっ子をなぐりました。「俺の女だぞ」私がだきついたのだと持ったのです。
「楽しませてやったのは、おれだろ」太っちょが私の手を引っ張ります。
「乱暴にするな」シンが殴り掛かったようです。
私はそのまま後ろ向きに倒れてわけがわからなくなりました。
頭を打って脳振とうを起こしたのかもしれません。
気がつくと、太っちょが自分のもので私の顔をたたき、口に押し付けていました。
「もういや」
「俺のをくわえろよ。あんだけしてやったんだぞ」
首を振ります。喋ると、口を開いた瞬間に入れられそうです。
「そんなつもりなら、いやらしいビデオをみんなに見せちまうぞ」太っちょが指差した部屋の隅にカメラがあるのに気が付きました。
祭壇のところだけ妙に明るいのが気になっていたのです。
「いいか、今は誰にも見せない。だけど俺の言うことを聞かないのなら、町中の人が見ることになるんだぞ。 なんなら今から見せてやろうか」
「いらない。返して」
「帰してやるよ」シンが太っちょの前に出て、服を渡してくれます。顔にあざを作っていました。
ビデオを返してほしかったのですが、帰れるなら、それもいいと思います。
「何すんだよ俺がまだ終わってねぇよ」
「いやなら自分で連れて来いよ」虚勢を張っているようにしか思えません。
「もっと殴られたいのか」
殴り合いになるのかと思いました。でもここは太っちょが引きました。
「もういい、仲直りしようぜ」それから私の尻を叩きます。「一週間したら会おうぜ。今度はもっと楽しめるものを持ってきてやる。住所と名前は見せてもらったからな」
ポーチの中を探られていました。