『桜屋敷にて・弄ぶ』-5
ぱ、ぱ、ぱぱぱぱ…肉と肉が弾け合う音がすっかり闇につつまれた
室内に響く。
脳髄から背中を走る痛みに震える詩織も、徐々に自身の中に
閉じ込められていた女に支配されつつあった。
(痛い…痛いのに、どうしたというの、私は…ああ…あ、
駄目、また、おかしくなってしまう…妙な塊が、体の奥から吹き上がってくる…)
ぎゅう、と、初めての痛みによる収縮とは違った締め付けに、
雄一郎も気づいた。顔に笑みを浮かべたまま、体は相変わらず
詩織を責め続けながら、彼は言った。
「君自身が肉体に飼っていた獣に気づいたか。この快楽を、身のすみずみまで
覚えさせろ!」
華奢な少女の体を壊さんばかりに、己を捻じ込む。
「くぁ、くぁああああああん!」
高い声を上げ、詩織は2度目の絶頂に達した。同時に、雄一郎は男の根を
引き抜き、素早く詩織の体を表に返し、大量の白濁液を
令嬢の顔、乳房、濡れそぼった谷間に浴びせ掛けた。
桜の振袖も、深窓に育った詩織も、思い切り汚されていく…。
詩織は、仰向けに倒れたまま、これから自分を待ち受ける欲望の沼を恐怖し、
それをどこかで望んでいる自らにも、恐れを抱いていた。了