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『桜屋敷』
【レイプ 官能小説】

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『桜屋敷にて・弄ぶ』-1

近隣の農民達が『元橋男爵さまの桜屋敷』と呼ぶこの家は、通り名のままに、今満開
の桜に包まれている。その屋敷の中で、姪の詩織と向かい合って座る雄一郎は、いよ
いよ自らが始めようとしている復讐を思い、戦慄にも似た喜びを押し隠していた。

英国留学中に、自分を溺愛してくれた父親が死に、帰国してみば
弟の良蔵が莫大な資産を抱える財閥と、男爵の称号を持つ家督を乗っ取っていた。
元々、長男と言っても財閥を支配し、動かしていく能力は自分に無いことなど、雄一
郎本人も、父親の元橋男爵にもわかっていたことであった。しかし、遺産分配とは名
ばかりでわずかな株式と父親の別宅であったこの桜屋敷を与えられたのみ、雄一郎の
家長としての権威も、親戚達に手回しをした良蔵によって、全て奪われてしまった。
この屈辱は、それまで挫折を味わったことの無い雄一郎にとって、耐え難いもので
あったのだ。

彼は復讐を決意した。良蔵が目に入れても痛くないほど可愛がっている娘、詩織を思
う様弄び、辱め、ぼろくずの様にして良蔵の前に叩き返してやる。その為の準備は、
慎重に進めてきたのだった。

『シェイクスピアについての勉強を、もっとしたいと父に知れたら大変ですわ』
陶器のようになめらかな頬に笑みを浮かべて、詩織が言う。紅色の振袖に、白い顔と
まっすぐな黒髪が映えて、窓の外の桜を背に艶やかな匂いを放っていた。
『私のようになるのではないかと、心配しているのだよ』
これから行おうとしている自分の所業に、どうしようもない高ぶりを感じながらも、
それを露ほども感じさせずに、雄一郎はゆったりと話す。
『また、そんなことを仰って…女には勉学など無用だ、というのが口癖なのですよ、
父は』

女学校に通う彼女が、英吉利文学に傾倒していることを知った雄一郎は、一族の茶会
など顔を合わせるたび、皆に隠れて、少しずつ自分の家にそれらの貴重な蔵書がある
ことを教えた。父親と決して仲が良いとはいえない伯父と接触すること、それは箱入
り娘である詩織にとって勇気が必要であったが、雄一郎のシェイクスピアへの造詣の
深さに魅かれ、内密に桜屋敷に通うようになっていった。女学校の行き返りに着いて
くる女中に、小遣いをやって、毎回小1時間ほど町へ遊びにいかせるように、詩織に
入れ知恵をしたのも、雄一郎である。詩織の家では誰一人、小遣いをもらう女中も
彼女が桜屋敷に来ていることを知らなかった。

『今日は、日本ではまず手に入らない本をお貸ししよう。』
分厚い本を、差し向かいに座った詩織に差し出した雄一郎。
受け取ろうと、詩織は両手を差し出した…
いきなり、その手は紫色の絹紐でくくられてしまった。
『!?』あまりのことに、唖然として雄一郎の顔を見つめる詩織。
逃げ出す隙も与えず、雄一郎はそのままくくった両手を掴んで、襖を隔てた隣の間へ
娘を連れ込んだ。太い梁からはあらかじめ渡した太い綱が垂れている。その綱と、詩
織の両手を捕らえる絹紐を固く結びつける。
『お、伯父様!?何をなさるの!?いやっ!!!』
ここへきて、ようやく自分の身が切迫した事態にさらされていることに気づいた詩織が暴れ始めた。深窓の令嬢だ、辱めを加えられると自害しかねない。雄一郎は、
すばやく詩織の帯にかかる若草色の帯揚げを解くと、桜桃のような唇に噛ませ、猿轡
した。
それから、ゆっくり力を込めて、梁に渡した綱の端を引き始める。身を捩って抵抗する詩織など、まるで関係のないように、綱は引き上がり、詩織の両腕は伸びきり、
やっと爪先立ちできる程の状態にされてしまった。


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