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恋愛経歴書
【女性向け 官能小説】

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15 チャットルームの人-1

この頃、サチはまたチャットにハマっていた。
チャットは長谷川との関係が終わって以来だった。

長谷川の事を時々思い出していたサチだった。
今いるチャットルームは「横浜大好き」というチャットルームだった。

チャットのメンバーはみんな、横浜に住んでいる人たちばかりだった。
このチャットルームで特に仲良くなったのが伊藤雅之だった。

伊藤はサチのことが好きだったのだ。
伊藤はサチよりも10歳も年下の男性だった。

なぜ、こうもサチは年下の男性から好かれるのかサチ自身も分からなかった。
毎回出逢う男性のほとんどがサチより年下だったのだ。

この日もサチは忘れずにピルを飲んでいた。
これは毎日の日課になっていた。

ピルを飲まないと気持ち悪く感じるのだった。
ピルを飲んだ後、今日も夜になるとノートパソコンの前でチャットルームを開いていた。

チャットルームは15人ぐらいの人数しかいなかった。
女性よりも男性が多いと感じていたサチだった。

この日も何気ない日常のあれこれをチャットで話していた。
そんな時だった。

サチのところにプライベートメッセージが届いたのだ。
相手は伊藤だった。

「俺、サチと会いたいんだけど?」
そう書いてあった。

「急にどうしたの?」
「俺さ、サチとHがしたいんだよね」

「え?」
サチはそのメッセージを読んで心の中でそう思ったのだ。

サチはできれば伊藤とはそういう関係になりたくはなかった。
友達の関係でいたかったのだ。

「ごめん、マサとはそういう関係にはなりたくなの」
そう書いてメッセージを送った。

そこで一旦は収まったかに見えた。



だが、数日後…。
いつものようにサチはチャットルームに入った。

すると、直ぐに伊藤からプライベートメッセージが届いた。
「やっぱり、サチと会いたいしHがしたい…」

そう書かれてあった。
サチは困ってしまった。

「俺、サチのことが諦めきれないんだ。お願いだからHさせて」
尚も伊藤はそう言ってくる。

サチは根負けしてしまったのだ。
伊藤の押しに負けたのである。

「マサ、会ってもいいけどホテル代とかはマサが出してよ?」
「もちろんだよ。俺が出すよ」

それで、話は決まってしまったのだった。



数週間後…。
伊藤と会う日が来た。

この日は土曜日でとてもお天気が良かった。
二人は渋谷のハチ公前で待ち合わせることにしたのだ。

今日のサチの服装は黒い格子柄のジャケットにミニスカートに足元はピンヒールだった。
サチは伊藤の顔は知っていた。

お互い写メの交換はしていたからだ。
待ち合わせ時間は午前11時だった。

ハチ公の前は人でいっぱいだった。
サチは伊藤を探したがなかなか見つからなかった。

仕方がないので電話をしてみた。
すると、サチの真後ろに伊藤はいたのだった。

「サチ?」
「うん、マサ?」

伊藤は背が高く立ちが想像するよりも遥かに若かった。
まだ、幼さが残っているように見えたのだ。

「とりあえず、ランチしない?」
「うん、わかった」

「じゃ、ファミレスでいいわよね?」
「うん、いいよ」

伊藤はそう言うとサチと並んで歩いた。
渋谷の交差点を渡って道玄坂の方に歩いてゆく二人。

歩いている途中でガストが見えてきた。
「マサ、ガストがあるわ。そこにしましょう」

「そうだね。そこでいいよ」
伊藤が同意したのでガストに行くことにした。

ガストはかなり混んでいた。
二人は中央のテーブルに通された。

ちょっと落ち着かない感じがしたサチだった。
同じく伊藤も何となく落ち着かない様子だった。

「マサ、何食べる?」
「うーん、パスタでも食べようかな」

「じゃ、私はリゾットでいいわ」
そう言うとサチは店員にオーダーしていった。

伊藤は落ち着かない様子だった。
食事をしていてもお互い余り話さなかった。

食事が終わるとサチは二人分の支払いをした。
食事代は自分で出そうと思っていたサチだった。

道玄坂をゆるゆると歩いてゆく二人。
サチは渋谷のラブホ街は余り知らなかった。

伊藤が安めのホテルを探していく。
すると一軒のホテルが見つかった。

ちょっと古めかしいホテルだったがそこに決めたのだ。
ホテルに吸い込まれるようにして入ってゆく二人。

ルームキーを受け取ると部屋に入った。
部屋は思ったよりも広かった。

お互いちょっと緊張していた。
サチはこの日も部屋にある冷蔵庫からお酒を出して少し飲んだ。

酔うと少しだけ緊張が溶けていくように感じたのだ。
伊藤が先にシャワーを浴びにいった。

伊藤が上がってきたのでサチはバスルームに行きシャワーを浴びた。
シャワーから上がると軽いローブを羽織った。

伊藤はベッドでサチを待っていた。
サチは伊藤のいるベッドへと行った。

「サチ…」
そう言うと伊藤はサチにキスしてきた。

伊藤の舌とサチの舌がもつれ合い艶めかしかった。
「サチってキスが上手いんだね」

「普通よ…」
そう言い終わらないうちにサチはベッドへと押し倒された。

伊藤は我慢できないようだった。
激しくサチにキスしてきた。

サチの首筋に唇を這わせてゆく。
微かにサチの口から甘い声が聞こえてくる。

サチはキスだけで身体の中から熱いものが込み上げてくるのを感じていた。
伊藤はサチのローブを脱がせた。

白くて美しいサチの身体がそこにあった。
伊藤はサチの乳房を強く揉みながら乳首を口に含んで舌で転がし始めた。

「う、ん…」
サチから甘く濡れた声が聞こえてくる。


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