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恋愛経歴書
【女性向け 官能小説】

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1 量販店の人-1

鮎川サチは25歳の販売員だ。
サチはとても小柄で痩せた女性だった。

容姿は美人と言うよりも可愛い感じの女性だった。
黒い細身の首元にリボンが付いたジャンパースカートの制服を着ている。

その制服はサチにとても似合っていた。
サチの脚はとても細くて綺麗だった。

サチは今働いている量販店の仕事にやりがいを感じていた。

サチが働いている部署はインテリアだった。
ジュータンやカーペットにカーテンなどを販売している。

サチは自分が仕入れた商品に自分で値段を付けては商品を並べていく。
その商品が面白いように売れていくのだ。

サチはその売れる快感に浸っていた。
毎日が楽しかった。

そんなある日だった。
いつものように商品の在庫を取りに4階の倉庫に来ていた。

そして、商品を取り帰ろうとして業務用エレベーターに乗った時だった。
3階のアパレルで働いている長瀬博之がエレベーターに乗ってきたのだ。

長瀬はサチより年齢は3歳上だった。
長瀬はとても小柄でなかなか上品な顔立ちをしていた。

「鮎川さん、地下でいいの?」
「うん、地下でいいわ」

サチのインテリア売り場は地下1階にあった。
「鮎川さん、今晩空いてる?」

「うん、空いてるけどなんで?」
「話したい事があるんだ。二人で飲みにいかない?」

「ええ、いいわ」
「じゃ、店終わったらマックの店で待っててくれる?」

「いいわ、じゃ、待ってるから」
「じゃ、またね」

そう言うと長瀬は1階で降り自分の売り場に戻っていった。


閉店後。
サチは商店街の中にあるマックでコーヒーを飲んでいた。

長瀬が来るのを待っていたのだ。
程なくして長瀬が待ち合わせのマックにやってきた。

「お待たせ」
「おつかれ〜」

お互いそんな挨拶を交わした。
サチはコーヒーを飲みほした。

二人はマックを出て商店街の中にある一軒の飲み屋に入っていった。
そこの店はちょっとこぢんまりとしていて隠れ家風の店だった。

お互い生ビールを注文した。

サチはとてもお酒が好きでそれにとても強かった。

長瀬はといえば、そこそこお酒が飲める程度だった。
店主がビールを運んできた。

「お疲れ様でした〜!!」
そう言ってお互い乾杯した。

「で、話ってなに?」
サチは問題の話しについて長瀬に質問したのだ。

「そ、そんなに急がなくてもいい話だよ。もう少し飲んでからにしない?」
「そう言うならそれでもいいけど…」

長瀬はちょっと焦っている様だった。
サチは長瀬が何を言いたいのか分からなかった。

二人は暫く売り場の人たちの話しで盛り上がっていた。
誰が誰とできてるとか、誰が誰と別れたとか、そんな話しだった。

サチの働く量販店では社内恋愛は別に禁止されたことではなかった。
なので、結構社内恋愛している人が多かったのだ。

1時間もすると二人は少し酔っぱらってきた。
すると長瀬が何となくソワソワしてきたのだ。

「鮎川さん、俺さ、鮎川さんの事好きなんだけど…」
おもむろに長瀬はサチにそう言ってきたのだ。

「え?」
「…」

サチは即答できなかった。
実はサチには交際していた男性がいたのだ。

結婚までは考えてはいなかったけれど、その男性との付き合いは長かった。

長すぎた春とも言えたのだ。

その男性との交際は5年間にもなっていた。
この先、結婚へと発展するかどうかも分からなかったのだ。

長瀬はサチに彼氏がいることを知っていたはずだった。

「長瀬くん、なんでもっと早く言ってくれなかったの…」
「なんで?」

「だって、私、彼氏いるもの…」
「だよな〜、、、」

「もう、帰ろうか?」
サチが長瀬にそう言った。

「じゃ、帰ろうか…」
「うん」

そうして二人は店を出たのだ。
サチの自宅は量販店から歩いて20分くらいの所にあった。

長瀬は東神奈川に自宅があったのだ。
駅まで帰る道すがら、長瀬は思い詰めている様子だった。

ちょっと駅まで薄暗い路地を通っていった。
その時だった。

長瀬がいきなりサチにキスしてきたのだ。
サチはそれをよけることができなかった。

長瀬はサチを抱きしめてキスしてきたのだった。
キスし終わるとお互い顔を見つめあっていた。

「長瀬くん、ダメだよ…」
サチは長瀬のことをくん付けで呼んでいた。


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