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Twin Guns 無敵の女刑事
【制服 官能小説】

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西進不動産-9

会議が終わった後、若菜はへと屋上へ出た。
「高田コーポレーションか…」
久しぶりに聞く名前であった。だがその名が頭に浮かんだ時、今ではすっかり体の底に沈んでいた、現場刑事としての血が蠢いた。高田道彦、父親、静香…そして田口徹。その全ての影はいつまでも自分の陰に重なり背後をついてくる。きっと命ある限りついてくるだろう。若菜はふと自分の手を見つめる。
「…」
幼い頃、父親と繋いだ手の温もり、そして冷たくなって行く静香の体をいつまでも摩った感触、何より田口徹を撃ち抜いた時の銃の感覚。その全てが若菜の中に潜む憎しみを奮い立たせる。

「私は…」
警視庁総監でありながら殺人者。何の躊躇いもなく人の命を奪った自分の正義が良く分からなくなる。そんな時、若菜はマギーや華英の顔を頭に思い浮かべる。彼女らこそ正義であり、自分と同じ過ちを犯させてはならない。その愛情がいつまた殺人鬼になるか分からない自分を止めてくれる。twin gunの後継者2人に自分の聖なる正義感は預けているつもりだ。若菜は気持ちが昂った時、罪人である自分の過ちを心の中で戒めるのであった。

「過去の亡霊か…。いい加減成仏してくれないかしらね…。」
若菜は天を仰ぎ目を閉じ、深く息を吸い、そしてゆっくりと吐く。
「ふー、もうこれ以上お父さんやお母さんが悲しむような事はしない。大丈夫!」
若菜はそう呟き、捜査に向かうのであった。
高田コーポレーションと西進不動産。田口徹がどこかに隠した大金と違法薬物は分かる限りは海老川歩美によって警察に引き渡された。だがその後の調べで田口の悪行の限りを尽くした金と麻薬はさらに膨大である事が分かった。その不明な金や麻薬はきっと西進不動産に流れ着いていると睨んでいる。最近では業績不振で経営が苦しい西進不動産だが、その割には緊迫したような焦りも無く営業を続けている西進不動産を徹底的に洗い流すつもりだ。
「社長の永妻と社員の山田優子…。特に山田優子は鍵になりそうね。山田優子は徹底的に調べてみる価値はある。」
今まで何人もの女狐を相手にして来たが、彼女らと同じ匂いを優子に感じている若菜。サーガ事件の際に爆破された西進不動産の被害者として今まで特にマークする事もなかったが、マギーから森山がマッチングアプリで彼女と出会ったと言う話を聞いてから、山田優子を見る目が変わった。
「西進不動産爆破事件の黒幕が山田優子だとしたら、華英ちゃんの動きにも気をつけないとね。ここは慎重にやらなきゃ。」
恩師をその爆破で失った華英の憎しみは決して消えるものではない事は若菜が1番良く知っている。きっとまだ復讐の念を捨てていないであろう華英を守る事も自分の使命だと強く思う若菜であった。


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