美女の勧誘-3
微笑みながら夜雲はイヤホンを取り出しその動画を鑑賞する。画面には裸の自分が自身の性感帯を弄る姿が再生されている。今名前を知ったばかりの人にオナニー姿を見られている。顔から火が吹くくらいの羞恥心に襲われる鈴香だったが、同時に自分が見られて興奮している事に彼女はまだ気づいていなかった。
やがて動画が終わった。夜雲はスマホを鈴香に返すと、
「とっても良かったわ。鈴香ちゃんの本当の姿が全部見られて。なんだか私も濡れてきちゃったわ。・・でも」
急に真剣な顔つきをする夜雲。
「鈴香ちゃん、1人でこんなことするのは危険よ。もし他の人、しかも危ない人に見つかったらどうなるかわかったものじゃないわ。実際、見つかって集団暴行されたり写真を撮られて脅されたり、もっと可哀想な目に遭った女の子を私は何人も知っているわ」
本気の注意に鈴香はシュンと落ち込む。危ない目に遭い悲惨な目に会うかもしれないのは彼女自身もネットで調べていたからだ。現に今、鈴香は写真を撮られてそれを理由にこの場にいる。
夜雲は立ち上がると、落ち込む鈴香の横にスッと席を移動する。そして耳元で、
「でもね。鈴香ちゃんの気持ちはすごいわかるの。エッチな事を1つ覚えたらもっとエッチな事をしたい。人間なら、女なら当然よね」
優しく甘い口調で囁く。同性に耳元で声を出された事は友達同士で何回かあるが、夜雲の囁きはそのどれにも勝る妖しさを帯びていた。
「ねぇ鈴香ちゃん。安全に露出やエッチな事を楽しめるところがあると言ったらどうする?」
鈴香の膝にソッと手を置きながら呟く。エッ!と鈴香が顔を向けると、
「ついてきて」
夜雲が席を立ち、カフェを出ようとする。慌てて追いかける鈴香。夜雲はお金を払うそぶりもなくカフェを後にした。店員も会釈するだけで何も注意しない。驚く鈴香だったが、
「このカフェも私の店なの。代金はいらないわよ」
とエレベーターを待ちながら言った。何故カフェに入った時に店内は空いているのにわざわざ1番奥の席に案内されたのかその理由がわかった気がした。