「背徳と退廃・花嫁Mの手記」-37
「だから、わたしはおまえのような美しい女は普通は相手しないの。ナヨナヨしていても我慢強い男。そんな男を死ぬほど痛めつけて、哭かせるのが一番の愉しみね」
わたくしは尺取り虫のような窮屈な姿勢でお尻を剥き出したままでした。奥様の目に股間の全貌を晒している羞恥に灼かれて、お尻をクネらせていたんです。
「耕太郎はおまえのことをマリー・アントワネットのような女だと言っていたけれど……わたしの好みはマリー・アントワネットの首を絞首台でスッパリと切り落としてやるってことよ」
奥様はチョーカーを嵌めているわたくしの細い首に手刀を落されたんです。
意外なことに、教授は奥様にわたくしのことを少しはお話しておられたみたいです。そんな夫婦の奇妙な関係など、わたくしには理解不能です。
「でも、おまえを見た瞬間にね……ちょっと、変な気をそそられたのは確かね。おまえのような女をとことんまで辱めて、生殺しにするのも愉しいような気がしたのよ」
パッシーン。
奥様はわたくしのお尻をスリッパの底で、激しく叩かれたんです。
「いいかい……わたしがこれから何をしても、ヨガルんじゃないよ。おまえを惨めな最低の生き物にしてやるだけなんだからね」
奥様を最初見た時は、地味で平凡な感じの方だったのです。ところが、今では恐ろしい嗜虐の鬼女に変貌しておられたのです。
奥様からスリッパの底でお尻を打たれる屈辱は、その苦痛以上にわたくしの胸を苛んでいました。
「おまえのこの綺麗なピンクの尻の穴。ここだけは耕太郎が使ってないだろ……それを不思議に思わなかったのかい?」
奥様の目に晒している処女アナルがキュッと反応して、喘ぐような収縮を繰り返していました。
「ウガァ、カハッ……」
わたくしは首を激しく振っていただけです。
「どうしてなのかと言えば……おまえとの関係を認めてやる代わりに、ココだけはわたしが所有するって、耕太郎と契約したからよ」
わたくしの頭は大混乱を起こしていたんです。
教授と奥様の契約?……ビックリ仰天でした。
何が何だか、ますます分からなくなっていました。
「耕太郎との爛れた関係を今後も続けたいと、おまえがそう望むのなら……わたしはそれでもいいのよ。耕太郎とは性の不一致ってヤツよ。家庭内離婚みたいなものだから……耕太郎との関係をこれからどうしたいのか、おまえの覚悟はどうなの?」
教授に直接尋ねられたのなら、答は一つでした。即答出来ました。
でも、教授の奥様から詰問されたのです。お尻を突き上げて股間を剥き出しにした姿勢で奥様に答えなければいけないような話でしょうか。
奥様に答えていい話には思えなかったのです。
不道徳過ぎます……。そう思った時に、自分が溺れてきた背徳と退廃に染まった倒錯の淫戯の数々を思い浮かべたんです。今更、不道徳だなんてお笑い草です。
わたくしの口の中から奥様はようやくショーツを取り出して下さったのです。
「ああ……咲江さまにお答えしなければ、いけないんでしょうか……?」
「そうよ」
「わたくし……これからも教授の所有物で、ずっといさせて頂きたいと……心から願っているんです。ご、ごめんなさいっ」
わたくしはお尻を更に突き上げながら奥様に答えていました。