「背徳と退廃・花嫁Mの手記」-23
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おぞましい教授のありとあらゆる淫戯に、その後のわたくしは猥らなマゾの血を滾らせて愉悦の炎に炙られ、堕落と快楽の沼に溺れ込んでいったのです。
サド侯爵ですら羨ましいと思われるであろう背徳と退廃の色に染まって、倒錯したマゾ願望を露わにする女に生まれ変わっていたんです。
大学の構内を颯爽として歩くわたくしのファッションは日に日に大胆なものになっていきました。チョーカーは常に首に嵌めていました。透けそうなほど薄いブラウスに、黒のフェイクレザーのミニスカート。そしてノーパンでした。教授はどうしてもショーツを穿くことを許して下さらないのです。
一年生の秋にミスキャンパスに選ばれたわたくしを見る男子学生の目は、憧憬と賛美から、軽蔑と垂涎に変わっていったように思います。
長い髪をなびかせる大学のアイドルから、思い切ってショートボブの髪にしたセクシーなラブドールにわたくしの姿が変わっていたからです。悩ましいラブドールに変貌したせいでしょうか。女友達は一人もいなくなっていました。
堂島教授のカビ臭い教授室に入って行ったわたくしの姿は、誰にも見られてはいけない二人だけの秘密でした。
「教授……今日はどのような指導をして頂けるのでしょうか?」
わたくしは教授室に入るとすぐに超ミニのスカートを脱ぎ捨てて、ノーパンの下半身を露わにするんです。
従順な愛犬、マゾの愛人の証でした。
「ん、美優か?……これからわたしはまだ講義が一つある。その間、君はこの部屋で待ってなさい」
わたくしが教授から与えられた卒論のテーマは『マルキ・ド・サド――背徳と退廃の美学について』でした。しっかりと背徳と退廃の何たるかを、わたくしの身体に叩き込んで頂くために頻繁に教授室を訪れるのです。
わたくしは素っ裸に剥かれ、カビ臭い本棚を背にして両腕と両脚を広げたX字の状態に黒革の拘束ベルトで磔にされたのです。
砂時計のようにウェストが極端にクビれた裸身です。バストが一段と大きく、嫌らしいほど膨らんでいました。Dカップのブラではキツクなっていました。その乳輪をぷっくりと膨らませ、先端の乳首からニップルリングの鎖を垂らしているんです。左右の乳首とクリトリスがY字の形に細い鎖で連結されていました。いずれはその三か所にピアスリングを嵌めて頂く約束になっているのです。
「くふっ。磔にされるだけで、ビショビショに濡らすビジョになったな」
わたくしの大きく開脚させられている秘肉の状態を確かめてから、教授は下品なオヤジギャグを飛ばして嗤われるんです。
「ああっ。こんな姿を誰かに見られたりしたら……教授のお立場が危うくなります」
このような倒錯遊戯が発覚すれば、教授の名誉に関わる大問題になるのは明らかです。わたくしはそれだけを怖れていたのです。
「わたしは今の地位も名誉も要らない……君のバージンを奪った夜に、わたしはそう言ったはずだ。この部屋に誰かが入って来て、大騒ぎになるのがそんなに恐ろしいのか?」
「はあっ……空恐ろしいですっ」
「では、もっと恐ろしい、愉しいことをしてやろう」
教授はそうおっしゃって、わたくしの膣穴に極太のバイブを埋め込んで、それを縄で抜け落ちないように固定されたのです。
わたくしの秘唇も子宮も教授の所有物なんです。教授がお好きな時にお好きなように使って頂くためのラブホールです。