「背徳と退廃・花嫁Mの手記」-22
椅子から滑り落ちてしまいそうなくらいに背中が仰け反ってしまいます。それでも教授の目だけを見詰めていました。
(いいぞ、美優……公衆の面前でオナニーするなんて、君にとっては夢のようだろ?……もっと脚を広げて、見せつけろ)
教授の獣のような目がそう言っているように感じていたんです。
(あああっ、教授。こんなはしたないわたしを、もっとご覧になってっ……もっと、もっと辱めてっ)
テーブルの下でわたくしは目一杯まで脚を広げながら、自分を追い詰めていました。
わたくしだって、高校の頃から一人で悪戯をしょうとしたことが何度かありました。
でも過敏すぎるんです。秘肉に触れた瞬間の身震いが来るような快美の鋭さがあまりにも恐ろしくて、すぐに指を引っ込めてしまっていたのです。秘唇や花芯には直接触れないで、恥丘のあたりを弄るだけでオナニーは十分でした。
初めての指での花芯弄り。それを教授の目の前で、レストランの席で大きく脚を広げながらしなくてはならなかったんです。
「美優、これにキスしろ」
教授は悪魔のような笑みを浮かべ、デザートに添えられていた真っ赤に染まったサクランボを突きつけてこられました。
テーブルに隠れての指戯だけでは教授は満足されないんです。
皆さんのご覧になっている目の前で、もっと淫らな貌を晒せというんです。
「ああっ。は、はいっ……」
口の前にぶら下げられたサクランボにわたくしは躊躇うことなく口唇を近付けていったのです。でも教授は意地悪く5センチ程、素早く引き上げられるんです。
チョーカーを嵌められた首をいくら伸ばしても届かないんです。
「舌を伸ばして、舐めろ」
「ああっ、恥ずかしいっ」
まるで早くエサにありつきたくて、エサに向かってジャンプしている犬のようです。
わたくしは言われた通りに首と舌先を伸ばして、サクランボを舌の上で転がす真似を晒していたんです。
あんぐりと口を開いて、舌でサクランボと戯れながら、わたくしは左手の中指を激しく使っていたんです。クチュクチュという嫌らしい音を気にする余裕なんてありません。
(あああっ。こんな所でイクなんて……あさましいマゾ娼婦以下だわ。で、でも……いいのっ。イ、イッちゃいそうっ)
わたくしは灰色の瞳を猥らな色に染めて、教授の目を見詰めていました。
「ふふっ。いい貌だ……マゾの血が騒いで、どうしょうもないって貌だ」
教授は思いもよらぬ残酷なことをなさるんです。
手元にあったデザート用のフォークで、わたくしのパンパンに膨れあがって胸元から飛び出している砲弾のバストの先端を突っついてこられたのです。ニップルジュエリーをぶら下げている歪んだ乳首にフォークを突き挿してこられたんです。
「あひいっ。あああっ。ご、ごめんなさいっ」
椅子をガタガタ鳴らしながら、わたくしは頭が真っ白になって昇天していました。
「勝手にイクんじゃないと言ってあるだろ……まだヨシッと言ってないぞ」
「ご、ごめんなさいっ。ああっ。でも、ダ、ダメなんですっ」
そう口で詫びていながら、わたくしは次なる絶頂へと追いやられていたんです。