両性具有の秘術-7
翌日の朝食は、3人の「僕の可愛い妹たち」がステファニーの姿がないことに、心配していた。頬を叩かれたり、蹴られたりしていたのに、それでも心配するのかと豚伯爵は3人を見つめていた。
「ご病気なのですか?」
「ちがうよ」
「お部屋でお食事なの?」
「ちがうよ」
「まだ寝ているの?」
「ちがうよ」
3人は自分が風邪をひいて寝込んだ時のことや、朝まで豚伯爵と戯れていて部屋で朝食を食べたり、そのあと眠ったりしたのを思い浮かべているらしかった。
「ステファニーは貴族の子だから、女伯爵様のお家の子にするって連れて行ってしまったんだよ。ステファニーから、みんなごめんねって、伝えるように頼まれたよ」
3人は女伯爵シャンリーとメイドの美少女エステルを見かけたことがあった。
3人がステファニーを羨ましがるかと思っていた豚伯爵は、また驚くことになった。3人がぽろぽろ涙をこぼし始めたからだった。
「女伯爵様は、お兄様じゃないです」
「お兄様がいないところなんて、かわいそうです」
「……さみしいです」
ステファニーはいじめたはずの3人に同情されていた。豚伯爵とメイドのアナベルがつい顔を見合せた。
二人でステファニーを地下牢へ監禁したからで、他のメイドや3人の「僕の可愛い妹たち」は地下牢があることすら知らない。
ロンダール伯爵にすぐに答えられない質問をされたステファニーが、言葉につまって黙りこんでいる。ロンダール伯爵は椅子から立ち上がり、牢部屋から小便の入った桶を扉の外へ出した。
「街の娼婦たちは、自分は娼婦だと思っている。君の叩いた3人は僕の可愛い妹たちでいたいと思っているよ。自分でもどうしたいのわからないのに、他人に決められるのはもっと嫌だなんて、ステファニーは、本当に困った子だね」
豚伯爵はステファニーに近づくと、あごの先をつまんで泣き顔を上げさせた。
本当にどうしたらいいのか、どうしたらこの吊り下げられている状況から許してもらって解放されるのかステファニーは困惑している表情をしていた。
そのまま、豚伯爵はステファニーの唇を奪った。舌を入れない唇をふれあわせるだけのキスをした。
唇が離れて、ステファニーがロンダール伯爵を見つめて、また泣き始めた。
快感が起こらない。
もう、自分はロンダール伯爵の「僕の可愛い妹」ではなくなってしまったことを思い知らされた瞬間だった。
「知らないほうがいいことはたくさんあるんだよ、ステファニー」
他人から見捨てられたと思い知らされた14歳の少女は、声を上げて泣いた。
豚伯爵はまた椅子に腰を下ろして、黙ってステファニーを見つめて待っていた。その背後で牢部屋の扉が開き、小便が捨てられ洗われた臭いのない桶を持って、メイドのアナベルが入ってきた。
「アナベル、まだ君はステファニーの世話をするメイドなのか?」
「お兄様がステファニーの小便をおかたづけなさるのですか?」
メイドのアナベルは泣きじゃくっているステファニーの頬を濡れたきれいな布で拭い、ステファニーの頭を胸元にあてるようにしてそっと抱きかかえた。
(私は見捨てられてなかった、許してもらえる!)
ステファニーの胸の底に希望と期待が生まれた。涙がうれし涙に変わった。
ロンダール伯爵の唇に歪んだ笑みが浮かんだことにステファニーはまだ気がついていなかった。
ふわふわな髪と頭を撫でられ、ステファニーが顔を上げた。メイドのアナベルの微笑みがそばにあった。
その顔が近づいてきて、ステファニーの唇を奪った。アナベルの舌がステファニーの唇の隙間から入れられ、舌を絡みつかせてきた。ステファニーは豚伯爵に教えられたように、目を閉じてアナベルと舌を絡めあう。
「んっ、ふぅっ……んっ、んんんっ!」
メイドのアナベルのしなやかな手が、ねっとりとしたキスをしながら、ステファニーの乳房をつかみ揉んでいた。
ステファニーの全身に甘美な快感が、稲妻のように走り抜けていく。
「ふぁっ……はぁ、はぁ……んあっ!」
アナベルの唇が離れ、ステファニーの唇の端からわずかによだれが滴る。
アナベルの手はステファニーの股間にあらわれた逸物をやんわりと握っていた。
伏せ目になったアナベルは微笑を浮かべたまま、ステファニーの股間の淫核が変化した逸物と、下腹部の赤い3つの呪印の逆三角型の小さな星座を見つめた。
「シャンリーが来るまで可愛いがってやってくれ。ステファニー、さようなら」
呪術師ロンダールは、ステファニーが髪の美しいアナベルの髪を切ったと知った時、ステファニーの中にすでに牝の嫉妬が育っていると気づいた。
だから、ステファニーが次は抵抗しない自分の支配できそうな子たちに手を出すだろうと考えた。その考えが間違いであってほしいと願いながら、呪印を刻み、アナベルとのキスで最後の仕掛けが発動するようにした。アナベルにキスをしてから、ステファニーにアナベルの快感の記憶を伝えて絶頂させることで、つながりを作っておいたのだった。
アナベルがメイド服のスカートをたくし上げ、しなやかな美脚をあらわにしながら、下着を下ろしていく。床に下着が脱ぎ落とされる。
「ステファニーは処女だけど、童貞は私がもらってあげる。私の可愛い妹になれなかったステファニーに、最後の思い出をあげる」
鎖と手枷で吊り下げられて爪先立ちのステファニーに、メイド姿の「お姉様」のアナベルが抱きつき、ステファニーの逸物を、熱く淫らな膣洞に沈めていく。
「やっと根元まで入ったわ、大きい……ステファニー、気持ちいいでしょう?」
「こんなの嫌なのに……あぁん、ダメぇ、腰が動いちゃうぅっ!」
「んあっ、ステファニー、そこ、そこよっ、ああっ、いいっ、もっと、もっと腰を動かしてっ!」
「んっ、私、女の子なのにぃ、気持ちいいの、んんっ……ひゃん、ぁああんっ!」