投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最初へ Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 24 Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 26 Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最後へ

蛇神との邂逅-2


リーナは手足を出現した触手に絡め取られて、ベッドの下の暗がりに引きずり込まれて異界の淫獄へ運ばれた。

手にした錫杖の宝珠が青白い光を放ち、淫獄を照らし出す。

そこは柔らかな鮮やかな色の肉の洞窟であった。床も歩くたびにわずかに沈む。
リーナは壁にも触れてみた。弾力と柔らかさがある。

天井や壁や床から這い出した、蛇のような触手に苛まれている女性たちは、法衣をまとったリーナが青白い光に包まれて歩いてくるのを見て驚きの声を上げた。リーナに助けてと懇願する者もいたが、すぐに口に触手が侵入して、口を塞がれていた。

もうリーナを見ても、触手と交わる快感に溺れきっていて、リーナを無視して身悶えている女性たちもいた。

リーナは、ここが自分がいた元の世界ではなく、異界だと察していた。

(焼き討ちされた村をミレイユ様と徐霊したのに、異界への門が開くなんて……。きっと、この人たちは、村から行方がわからなくなった女性たちですね)

錫杖の発する光に包まれているためか、蛇に似た触手どもは、連れ込まれた時のように絡みついて来たりはしなかった。

リーナは、さらに奥へ勇気を出して、錫杖を握りしめて進んでいく。

「うっ……こんな、ひどい!」

思わず声を上げ、リーナは呆然となり、立ち止まる。

天井や壁や床に、顔以外は取り込まれてしまった女性たちの顔が、びっしりとならんでいるのである。

どの顔も淫らな恍惚とした表情を浮かべている。そのあたりには、顔だけになった女性たちのあえぎ声が重なり響いているのである。

ここを通り抜けなければ、おぞましい肉の洞窟の奥へは進めない。

リーナは、床に埋め込まれた女性たちの顔を踏んで進まなければならなかった。あふれてくる涙が止まらなかった。

そこを過ぎると、しばらく天井と床までの間隔が狭まり、閉じたり開いたりしているが、通り抜けられなくはない穴のようなところを、リーナはくぐらなければならななかった。

そのあたりの壁や床は、触手と同じぬらぬらとした粘液にまみれていて、リーナは転倒してしまった。ただし、肉の床は柔らかく痛みはない。
しかたなく、這いつくばってリーナは奥へ進んだ。髪や服は透明な粘液まみれになって気持ち悪かった。

その奥は、錫杖の光も届かない闇が広がっていた。床や壁はぬるぬるとして、手に伝わる柔らかさと弾力があり、錫杖で手元だけは照らされていて、同じ肉洞だとわかる。

天井や左右の壁のあたりで、何かが動く気配や跳ねるような音も聞こえる。
真っ暗で見えないが、蛇のような触手が群れているのかもしれない。
上から、ぽたぽたと粘液が首すじに滴ってきて、這いつくばって進むリーナを、びくっと怯えさせた。

暗闇を進むと、時間の感覚がわからなくなっていく。這いつくばって移動しているので、立って歩くよりも遅い。
だが、リーナはここで立ち上がって歩いたり、走り抜けたい衝動をこらえた。
もしも転倒したら、蠢く触手の群れに襲われそうな気がして、ぞくっと背筋が寒くなった。

ふいに手が硬い石に触れたと感じた。
次の瞬間、リーナはまわりの明るさに目がくらんでしまった。
身を包んでいたのと同じ、青白い光に満ちた神殿のようなところに、リーナは這いつくばっていた。

ダンジョンのように、神殿の柱も床石も淡い光を放ち周囲を照らしていて、肉の洞窟よりもかなり明るい。

ゆっくりと立ち上がったリーナが見たものは、美しく逞しい獣人であった。

下半身は白い鱗の大蛇。上半身は細身だが鍛えられたしなやかな筋肉がついている。つややかな黒髪は、床に届くほど長く、顔立ちは、彫りが深く端正である。血や炎のごとき紅い瞳で、明らかにニーナを見つめていた。

リーナが、立ちすくんで動けない。

リーナは、霊視することができる。だが目の前の異形の獣人は亡霊のような幻ではなく、完全に具現化していた。

「ナーガ」
リーナはうわごとのように、この獣人の名を思い出し、つぶやいた。

他にも何かを思い出せそうなのに、思い出せない。リーナが顔を横に振った。
リーナが錫杖を強く握りしめていた。
恐怖と緊張で、頭痛がする。

やがて、立ちすくんでいたリーナがゆっくりと半人半蛇の獣人に一歩、また一歩と近づいてゆく。

リーナの体は、肉の洞窟を通過した時、透明な粘液まみれにされていた。

肉の洞窟に囚らわれた女性たちが、餓死しないのは、この透明な粘液を摂取させられているからであった。

囚らわれた女性たちを苛み、快感に溺れさせる蛇のような蠢く触手にまとわりついているのも、肉の洞窟でリーナが立って歩けないほど溢れていたのも、同じ透明な粘液であった。

この粘液はアムリタ。
囚われた女性たちが、身も心も吸収も吸収されることで生成されたものである。

リーナの警戒している気持ちとは関係なく、目の前の半人半蛇の獣人の血のような赤い瞳に見入られて、リーナは獣人の手が届く目の前まで近づいた。

リーナの目や表情が虚ろになっている。

半人半蛇の獣人が微笑を浮かべリーナを抱き上げた。
先端が二股に分かれた細い舌で、リーナの頬を舐めた。

粘液まみれの法衣の上から、ナーガが長く男性にしてはしなやか指先で、リーナの胸のふくらみをつかみ、揉みしだく。
唇を重ね、蛇の舌がリーナの口内を味わうように動きまわる。

リーナの手から錫杖が離れ、神殿の石床に落ちて音を立てた。

女僧侶として戒律に従い、処女の純潔を守ってきたニーナの体を、半人半蛇の美しい獣人は、愛しそうに愛撫する。

そうしているうちに、白蛇の下半身の腹板の鱗が開き、2本の異様な長さのある肉棒がぬらりと出てきた。

粘液まみれの法衣の上から、長くうねる異様な肉棒が、リーナの華奢な体と脚の太股のあたりに、ゆっくりと巻きついていく。


Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最初へ Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 24 Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 26 Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前