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チャーム(charm)
【ファンタジー 官能小説】

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チャーム-4

―――恋人のナオが。借りたバイクで事故を起こしたのです。
その。バイクの保険では、借りて乗った人の事故には補償がありませんでした。
無保険では検査だけでも、ひとつするごとに請求額が跳ね上がっていきます。
「少しは貯金あるんだろう。銀行、行って来いよ」ナオに意識があっただけ良かったと思います。
「わかった。でもほとんど入ってないんだ」
「ふざけんなよ。これじゃ検査もできないじゃないか」
「言いすぎだよ」いっしょに病院まで送って来てくれた、バンド仲間のクロが声をかけてくれました。
無口なクロが言うんだから、よっぽどだと思ったんでしょう
「おまえが何もしてくれない気ならいい。俺にも考えがあるからな」ナオは本当に困った顔をしています。切羽詰まっている感じでした。
「我慢して寝ろよ、自分が悪いんだろ」クロが布団を抑えつけます。
「俺じゃない。誰かが道に水をまきやがったんだ。下が凍ってたんだ。本当なんだ。どうしようもないじゃないか。そうだろう。な、マイ。なんとかしてくれよ」
「わかってる。運が悪かったんだね」
「そう、運が悪いんだ。せめてマイだけでも俺の女神でいてくれよ。俺の願いを聞いてくれよ」
「わかったから、そう興奮しないで」
「なんでもしてくれるか」
「してあげるよ、安心して」
クロがじっとこっちを見ています。
「何か言いたいことがあるの? ナオが困ってるんだから仕方ないでしょ」
「こいつは君を食いつぶす」
「ナオに失礼だよ」
「そうか」クロはまだ言い足りなさそうでした。
あたしはナオを見ます。ナオは甘えん坊で、事故のせいで、ちょっとわがままになっているだけなんです。
「何とかするからね」
なので、しかたありませんでした。―――

次の日。メイド・バーへ行くと。
「もうあんなのは辞めたいんです」
「そうか。君が緊急に、金が必要だと言ったからだよ。じゃステージには立たなくていい、フロアだけにしよう。だけどきのうの君の人気はすごいんだよ」
あたしはフロアでもさらし者になることはわかっていました。
客が、紙幣を下に落とします。
「腰を落とさずに取ったらあげるよ」そう言って後ろから覗き込みます。あたしはお尻を突き出したままお金を拾いました。
そこを後ろから指でつつかれました。
「アン、だめよ」お尻を振ってよけます。
≪ナオのためなんだから≫ そう思って我慢しました。
本当は蹴り倒してやりたかったのです。
大切なのはナオのために稼ぐこと。チップをたくさんもらう事でした。
先輩たちに見られないように胸元を少し引き下ろして乳首の近くまで客に見せてやります。薄褐色の輪を見たら、だれでもあと少しを見たくなるものです。
高いチップをとって乳首を見せてやりました。
自分でつまんでもやりました。
ストリップショーのことを思ったら、これくらいは我慢できます。


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