快楽と断絶-2
ホテルの部屋につくなり、お互い下半身だけ服を脱ぎ、前戯も一切なしに、結合した。夫の2倍近くはあろうかというナマの巨根で貫かれたとき、麗子は部屋中に響くほど喜びの声をあげた。
つい先ほどまで夫に抱かれていたという背徳感が、麗子の感度を倍増させた。それは田沼のほうも同じだったようで、「旦那とどっちがいいんだ?」と何度も麗子に問いかけた。
そして、34歳で初めて中イキを覚えた麗子は、狂ったように田沼を求めた。一方の田沼も、今夜で完全に麗子を堕とすつもりで来ていた。
ここに来る前に、あらかじめ勃起薬を飲んでおり、麗子の口や膣奥に精子を出しまくったのだ。
麗子の上半身のニットは着させたままで、ブラだけを外し、男を誘惑するニット巨乳のまま、膣奥に何度も射精するのは、また格別の快感だった。
さらに、田沼は麗子をバスルームへ連れ込んだ際に、麗子の初アナルを奪った。最初は田沼の巨根を痛がっていたが、田沼の喜ぶ姿を感じとり、麗子は必死に耐えた。
アナルの奥に射精し終えた肉棒を、麗子は口で綺麗にしようとした。しかし、それを田沼がとめ、シャワーで肉棒を洗い流したのだ。
「無理はしなくていい」という田沼の優しさに心を打たれ、麗子は涙を流した。ここでもまた、2人は今夜だけ夫婦の契約を交わした。
ベッドに戻ると、麗子は田沼の全身を舌で舐め回した。そして、田沼が正常位でゆっくりと膣奥を貫くと、麗子は歓喜に震えた。
その様子を見ていた田沼が、麗子の耳元に囁きかける。
「愛してるぞ、麗子・・。初めて見たときから好きだったんだ。愛してる・・」
「あ・・、あなた・・。ああっ!! わ、わたしもっ!! ああぁ〜〜〜〜!!! あなたぁ〜〜〜!!!! イ・・、イク〜〜〜〜っ!!!」
田沼に耳元で囁かれただけで、麗子は達してしまったのだ。それと同時に、もうこの男から離れられないと悟った。
部屋の隅に置かれたノートパソコンが、本当の夫婦のように、きつく抱きしめ合う男女を見つめていた。
そして、夜が明ける頃。身支度を整えた2人はホテルを出た。田沼の車は、朝焼けの街を通り抜け、麗子のマンションへとたどり着いた。
「水川さん・・。これを・・」
田沼はそう言いながら、麗子に薬を手渡した。
「これは・・?」
「この2日間、危ない日だったんだろ? アフターピル手に入れてきたんだ。今飲めば、たぶん大丈夫だから、飲んでおいて。強引に中に出してしまって・・、すまなかった・・」
麗子はそれを受け取ると、下を向いて少し考えたあとに、言葉を口にした。
「田沼さん・・。あの・・、これからは・・。気をつけて・・くださいね・・」
「水川さん・・。じゃあ、これからも・・、いいんだね?」
「会社の人たちと主人には・・絶対に・・」
「ああ。分かってる。それは絶対、約束するよ。ありがとう」
2人は最後に強く抱き合いキスをすると、麗子は自宅へと戻っていった。
それからというもの、麗子と田沼は度々、肉体関係を結ぶようになった。会社では、2人で話さないようにした。
平日、夫の昭典の帰宅が遅くなるような時には、2人で早めに会社を切り上げ、そのままラブホテルへと向かい、2時間ほど愛し合う。
昭典が出張で不在の日には、夜、娘が寝静まった頃に麗子が田沼を自宅に招き入れ、娘が隣の部屋で眠る状態で、朝までセックスすることもあった。
この頃になると、麗子は完全に田沼の性奴隷となり、田沼の命令に逆らえなくなっていた。
田沼から「旦那と別れろ。俺も嫁と別れるから、一緒になろう」と、演技ではなく、真剣に何度も迫られていた。
しかし麗子は、娘のことを考えると昭典と別れるという選択肢を選ぶことができず、かといって、田沼とのセックス無しでは、もう生きていけないような状態だった。
さらに田沼は、徐々に避妊をしなくなっていった。どうしても麗子を孕ませたいという願望が、そうさせたのである。
危険日にもかかわらず、射精の瞬間は避妊具が破れた状態で麗子の膣奥に射精していた。田沼は「単なる事故だ」と麗子に言ったが、それは田沼が最初から穴を空けた避妊具を使用していたせいである。
麗子が妊娠してしまうのは、もう時間の問題だった。
一方、夫の昭典のほうは、田沼の妻である郁美との関係は終わっていた。昭典は、あわよくば郁美との関係を続けたいと思っていたが、郁美が若い大学生の浮気相手を見つけたのである。
昭典は、妻の麗子と田沼が不倫しているのを知っていた。田沼は、麗子がいかに自分の女になったかを、夫である昭典に見せつけたかった。そのため、麗子との不倫映像を、昭典に送っていたのである。
妻の不倫を知っていて、それを止めることはしなかった。昭典は家庭が崩壊する危険性よりも、自分の性欲を満たすことを選んだのだ。
しかし、自分の妻が、日々悩み苦しんでいる様子に耐えられなくなった昭典は、ついに決心した。
不倫の様子をすべて見ていた、とは言わずに、麗子と田沼が続いていることを知っている、と妻に打ち明けた。麗子は涙を流して、昭典に謝罪した。そして、夫婦で時間をかけて話し合った。
その結果、麗子は田沼との関係を絶つと約束した。
そして、麗子は不動産会社のパートも辞めた。それからも、何度か田沼から誘いがあったが、麗子は受け入れなかった。
身体が疼くときには、ひたすら自慰行為で耐えた。夫婦のセックスレスは続いており、昭典が麗子を抱くことはなかった。