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妻の遺した贈り物
【近親相姦 官能小説】

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妻の遺した贈り物-7

7.
 クリスマスが近づいた。昇は明子をクリスマスイブの食事に誘った。
  “案ずるよりは生むが易し” 明子は悦んでOK した。むしろ、嬉しそうだった。
 地元、池袋メトロポリタンホテルに、ディナーと一泊のルームを予約した。刑事の仕事は365日24時間だ。非番だからといっても、いつ呼び出しが掛かるかしれない。遠出は出来ない。

 昇は、清美の見立てたスーツを着込んだ。明子は、明るいピンクのドレスを着て来た。
 レストランの窓から、池袋の周辺が一望に俯瞰できる。
「池袋も随分変わったわねえ」明子は最近とみに近代化の進んだ池袋の景観に感嘆の声を上げた。
 テーブルに和牛ステーキセットが並べられ、ワインの封が切られた。
「メリークリスマス」
「メリークリスマス、今日はお招き有難うございます」
明子は、心から喜んでいるようで、昇はほっとした。後は、スマホの呼び出しが掛からないことを祈るばかりだ。
「明子ちゃん、いつもお世話になってありがとう。明子ちゃんがいなかったら、僕みたいな横着者は、生活できないからね」
 昇は、ポケットから紫のベルベットに包まれた小箱を取り出した。
「これを受け取ってくれませんか」
「わあ〜これは・・・エメラルド?」
「明子ちゃんの誕生石だよ。受け取ってくれると嬉しいんだけれど」
「これもしかして、プロポーズですか」
「そう思ってくれてもいいです」
無言で指輪に見入っている明子の目から、涙が溢れた。
「はい、お受けします、不束ですが、よろしくお願いします」

「指に嵌めてみて、サイズが合わなければ、調整するから」
「いえ、ピッタリです」

 食事は和やかに進んだ。どうなることかと、バクバクの心臓で臨んだ昇だが、思った以上の成り行きでほっと胸をなでおろした。突然のプロポーズに、さぞかし驚ろくだろうと思った明子も、美味しい美味しいと言って料理を楽しんでいる。

「あのぅ〜部屋を取ってあるんだけれど、今日は泊ってくれる」
「はい、おねがいします」


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