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モデルの舞台裏
【ロリ 官能小説】

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2)シマ・エンタープライズ にて-2


でも、形はほとんどスクール水着に近い。マネージャーさんからは、身体のラインが分かるように素肌にこの衣装だけを着るように言われている。
体育の水着みたいだから、普通の衣装なのは分かるし、これ1枚だけを着るのは分かるけれど、その事よりも、今、更衣室の中で1度、下着も全部脱いで裸になってから、この服に着替える事が、急に恥ずかしく思えてくる。
試着スペースの大きさの箱の中では、目の前に大きな鏡がある。そこに、じぶんの全裸が映るのは、自分でもすごく恥ずかしい。

でも、自分がモデルさんみたいな撮影をしている事を思い出して、少しプロの気持ちで頑張ろうと、心を元気づけてから、ほとんど下を見たまま、急いで着替えてみた。少しきつい。
そして、思い切って顔を上げて、前を見る。
すると…
早紀の目の前には、恥ずかしそうな自分の顔と、意外にすらっとしたスタイルのいい女の子の身体が映っていた。

少しきつい、と感じたのだから、引き締められているのかもしれないけれど、それでも、自分がこんなにスタイルが良く見えるのには、少し驚いてしまう。色白の肌に薄いブルーの生地が似合っている。
そして、気が付いたら、恥ずかしいはずの自分の姿を、よく見直していた。
レオタードと言っていたけれど、袖がないノースリーブなので、やはりスクール水着に似ている。しかし、学校で着る水着だと脚の付け根の周りには生地の余裕があるのに、そこの布地は女の子の一番大事なところを隠す面積しか無くて、後ろに手を回すと、脚の付け根が全部出ているだけでなくて、お尻も少しはみ出している気がした。

そして、もう1つ、生地が薄いんじゃないかという気がしてきてきた。
早紀は、身長はクラスでも平均ぐらいの145センチだけど、最近、急に胸の膨らみが増えてきていた。砂時計から落ちる砂よりも、もう少し角度のあるきれいな傾斜が胸の先を持ち上げていて、高さが5センチを超えつつある。幸い、まだ乳首は立っていないから見えないけれど、傾斜の先端でふっくらしている乳暈の形が、布を通して薄っすらと分かる気がする。
その後に、もう1つ、大事な事にも気が付いてしまった。
その、一番大事なところを縦に奔っている溝の形が、分かるような分からないような、どっちとも言えない感じな事に。

でも、胸の先も大事なところも、はっきりと見えている訳じゃないし、自分が気にするからそう思えるだけかもしれない。でも、完全に隠れていると、自信を持って思えない。

「 どうしよう… 」

早紀が悩んで迷っていると、

「 早紀ちゃ〜ん、もう着替えられたかな? 」

と、マネージャーさんの声が聞こえてきた。実際に迷ったりしているから、時間が過ぎているのは自分でも感じている。もう、迷っていられなくなっている。
早紀は、焦ったはずみで、迷っていた事も忘れて、小走りで更衣室を飛び出していった。そして、気が付くと、明るい照明の真ん中に立っていた。

部長さんとマネージャーさんが、同時に「 お〜! 」と声を上げる。
「 いや〜、 早紀ちゃんって、本当にスタイルがいいんだねえ。 直ぐにでも、モデルのお仕事を探せるぐらいだよ 」と部長さんが褒める。

「 あ、でも早紀ちゃん。 もう少し堂々としてもらえるかなあ。 今みたいに縮こまってたら、小さく見えてモデルとしては失格になっちゃうよ。 そうだねえ、体操の床運動みたいな動きのあるポーズをとってみようか 」とマネージャーさんが付け加えてくれる。

早紀は、まず、その場で跪(ひざまづ)かされて、膝を肩幅よりも少し広く開かされた。
次に、足の甲が下に付いているところから動かして、爪先を立てて足指から足裏を ぐっ と力ませた。

「 は〜い、そのまま上半身を後ろにゆっくり倒して… あ、無理しなくていいから、 左手を床に突いて… そうそう、もう少し後ろに、左足よりの少し後ろに突くまで身体を反らして… 」

左手だけを床に突いて、更に足の後ろまで延ばしていくので、上半身は左側に捻じれながら反り返っていく。
そのため、中途半端に、右腕が宙ぶらりんになっている。

「 よ〜し、いいよ〜、早紀ちゃん。 じゃあ、最後ね、 右手を思い切り高く上げてみて。 捻じれてるから難しいと思うけど、想像でいいから、真上に上げてみてね 」

早紀の右腕が すっ と、鶴の首みたいな角度で伸びていく。そのバランスを取る為に、足の少し後ろに突いている左の手の平に上半身の体重がかかって、腰が捻じれかける。
それを支えようとして、重心が両膝に少し戻ってきて、太腿の筋肉が ぶるんっ と震える。

つい先程までのポージングとは、全然違う事が始まっているのだが、早紀は全然気が付いていない。というよりも、気が付く暇が無かった。
そして、気にしていたはずの生地の薄さの事も、すっかり頭から跳んでいた。
とにかく、難しいポーズを、言われた通りにこなす事に必死になっている。

もう、早紀には何も見えていないし、何も聞こえていない。
視線は鶴の首のような右手を見るか目を瞑っているかのどちらかだし、ポーズを取るだけで精一杯なので、響き続けるシャッター音も全く頭に入っていない。
しかも、マネージャーさんのカメラだけでなく、部長さんが動画を撮り始めている事も、全然気が付いていなかった。


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