『真夏の遊戯 side:B』-7
「やだぁ…っ」
葵の身体の自由を奪った。
絡めたままの足を開く。
それは葵の秘部を外気にさらすことになる。
そのすぐ下では俺の硬直した肉棒が今か今かと頭（こうべ）をもたげている。
尻を掴んでいた左手をその割れ目に沿って滑りこませた。
「！」
葵の身体が跳ねる。
しかし、俺の右手はしっかり葵の身体を押さえている。
ぐちゅ。
指に粘っこい液体がからむ。
…濡れるってこういうことか。
ヘンに冷静になっている。
尻からの割れ目の延長をたどっていくと、液体の源泉を捉えることになった。
ぬちゃぬちゃ。
とても葵の身体から聞こえてくるとは思えないその淫靡な音は止めど無く響く。
そしてなおも伸ばしたいちばん長い中指に突起物が触れる。
これが…。
中指で突付く。
「あぁあっ…」
葵が艶美なため息を吐く。
初めてとは思えないほどの身体の反応。
葵の身体からすっかり抗う力が抜けてしまっているのが分かると、右手の力を緩め、そして、左手と同じように秘部へと滑り込ませた。
くちゅくちゅ…。
「ふ…ぁ…」
沢山の指に責めたてられ、俺の胸元で切なそうな声を出す葵の顔は苦悶に歪んでいた。
眉をしかめ、目をしっかり閉じ、しかし半開きの口だけが物欲しげに荒々しく空気を食んでいた。
やはりはじめて見る葵の表情だ。
こうさせたのが俺だと思うと急に残酷な仕打ちに気づく。
しかし、なおももじもじと動く葵の腰に密接する俺の欲情の塊がその動きに刺激を増し、残酷さに拍車をかけた。
左手の人差し指と薬指で秘部を押し開き、中指でクリトリスを擦った。
コリコリコリッ…。
「んやぁっ！」
葵の激しい反応にお構いなしに、右手の中指には一層溢れ出した愛液を絡め、露わになった秘部の溝を上下に行き来させた。
くぷっ。
そして、深い溝に気づく。
ここに…。
中指を滑りこませた。
「う…ぅンっ…！痛ぁ…ぃっ…！」
葵の悲痛な叫びにはっと我に返る。
「葵…、ごめん…。調子乗りすぎた…」
暴走する欲望をいつのまにか止められずにいた。
「だいじょぉぶだよ…」
俺の上で弱々しく葵が言った。微笑を浮かべて。
「少し痛いけど…、恐くないもん」
明らかに気丈そうに装っているのは分かっている。
俺の中で迷いが生じた。
「お願い…、つづけて…」
「…う」
下半身に熱がこもる。
すり…。
甘美な摩擦は葵の手によるものだった。
厚いジーパンの生地の上からでもはっきり分かる。
たどたどしいその手つきは燻る俺の熱情をたちまち発火させた。
かちゃ…。
ベルトが緩められ、ボタンが外れる。
チャックを下ろそうとする手を俺は制した。
「神楽ちゃん…」
「…もう後戻りナシだからな」
葵はこくんと頷く。
チャックが下りると後は薄布１枚の頼りない砦だけが残っている。
トランクス越しの葵の指は容易に俺の陰茎を捉えた。
「ちょっと…、恥ずかしいかもな」
「あたし、何回も見たことあるのに…？」
「ちっちぇ頃のとは違うんだよっ」
思いがけなく反撃されてる…。
「もっとちっちゃかったもんね」
ニコニコと笑ってやがる。
「おまーな…、コレを今からどーすんのかわかってんの？」
「わ、わかってるよぅ」
するり。
「ぅわっ！」
生の葵の指の感覚。
トランクスに手を突っ込まれた。
「か…ぐらちゃん」
さっきまで笑っていた葵もドギマギした表情だ。
「な、なんだよ」
「なんか…、ヌルってしてる…」
亀頭をおそるおそる指先が突付いている。
途端に羞恥がこみ上げてきた。
「仕方ねーだろっ！出るモンは出るんだよっ！」
なんで俺がこんなハズカしがんなきゃいけねーんだ。
「でも…おしっこじゃないみたい…」
「ションベンのわけねーだろっ！」
雰囲気に耐えられなくなった俺は、ジーパンとトランクスを一気に下ろし、片足だけ抜いた。
そして、そそり立つソレを握り、葵の秘部に押し当てた。