終わらない夏休み-1 服を着るのは名残惜しい気がしたが、仕方ない。ホテルだって滞在時間は限られている。それでも、着衣しながらの芳恵の言葉に僕の全身の血潮がざわめき、沸き立った。 「しばらく、ウチに泊まらない?・・・夏休みでしょ?・・・アルバイト、こっちにもあるよ?」 と、誘うのだ。 芳恵の母親、そして彼女の娘、さらには母親や、アルバイト先の社長、叔父の顏が次々に浮かんだが、僕の夏休みは彼女と過ごす、それしかプランは浮かばなかった。