生け捕りにされた女子大生-1
「ここ空堀の跡じゃない?」
りかが声を弾ませた。
「土塁も残ってるよ。きっとこの上は曲輪だね」
麻衣もそれに続く。長い年月によって風化され、穏やかになっているものの、往時をしのぶ姿に二人は興奮ぎみだ。女子大生らしい張りのある頬も紅潮している。
「まさに難攻不落ね。麻衣ならどうやって攻める?」
りかが爽やかな笑顔を浮かべながら、後ろを歩く麻衣にたずねた。
「そうねえ・・・私なら兵糧攻めかな」
「やだぁ餓死なんてぇ。いっそのこと槍で一息に突いてッ」
「グサッ!」
麻衣が枯れ枝を槍に見立て、突き刺す仕草をした。
「ううっ、やられたあ・・・」
二人の笑い声が誰もいない(はずの)山中にこだました。
山城歩きには想像力が欠かせない。どう攻めるか、どう守るか、なぜ本丸をここに置いたのか。そんな理由をイメージしながら歩くのが城廻りの醍醐味なのだ。
りかも麻衣も戦国時代にタイムスリップしたかのように想像力を働かせ、冗談をいいあっている。だが、彼女らの後を追うように二人のハンターが迫っているのにまったく気づかなかった。
「上玉じゃねえか。しかも二人も・・・」
源造が助左の身体を小突いた。
「・・・・・」
返事を忘れて美貌の二人を見つめている。もうじきあの女たちを素っ裸にできるかと思うと、股間のイチモツは今にも爆ぜんばかりだ。
「ムチムチのケツをみろ。丈夫な子が産めそうじゃ」
助左が身を乗り出すようにして眼を血走らせている。
大きくもなく小さくもなく、むっちりと肉付きの良い尻丘のりかと、キュッと引き締まった日本人離れしたヒップの麻衣。若さあふれる健康そうな二つの尻は、いかにも子宝に恵まれそうだ。
「この蛭間家の命運はおまえにかかっとるッ!助左の熱く活きの良い精子をあの女どものマンコにぶち込んでやれッ!」
「うん、俺がんばるよ。父ちゃんを安心させてやるんだ」
とても親子とは思えぬ会話を交わしながら、眼だけはギラギラといやらしく美女二人の身体を眺め続けていた。