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城ガール・幽囚
【鬼畜 官能小説】

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石殿山城落城-2

翌日・・・ここに登ってくる道は一つしかない。木を切り倒して道をふさぎ、母屋の前には土のうを積み上げた。もちろんこんな原始的な方法で、最新装備の警察に勝てるとは思っていない。ただ1分でも1秒でも長く持ちこたえたかった。

 犬がけたたましく吠える。
「いよいよじゃ」
源造が助左を呼び寄せた。
「ここは何とか儂が食い止める。お前は子作りにはげめッ。あの娘たちを必ずや孕ますんじゃッ!」
話はさらに続いた。
「儂も武士の端くれよ。最後は武士らしく腹を切るつもりじゃ」
いつになく眼が真剣だ。
「父ちゃんッ、俺も死ぬよ。俺にだって武士の血が流れてるんだ」
「よくぞ申した」
固い決意に、男たちは全身が熱くなるのを感じていた。

 多勢に無勢、地の利を活かして有利だった攻防も半日しか持たず、今は防戦一方だ。四六時中投光器に照らされ、『人質を解放しなさいッ!』『武器を捨てて出てきなさいッ!』と、拡声器ががなり立てる。
 威嚇のために使っていた猟銃も、三日目には弾も切れた。落葉し始めた裏山には特殊部隊らしき人の姿も見える。
「もはやこれまで」
源造が腰刀を取り出す。
「儂らが死んでも蛭間の血が絶えることはないッ。未来永劫蛭間家は生き続けるのじゃッ」
刃を頸動脈に突き付けた。助左もそれに倣う。
 鋼(はがね)の刃が朝日に当たってキラリと光り、助左の顔が浮かび上がる。その顔はどこか満足気で、爽やかな笑みさえ漏れ出ていた。

 汗とも性臭ともつかぬ不快な臭いのなか、突入した特殊部隊の隊員がギョッ!として足を止めた。
「助左衛門様―ッ!」
全裸の美女が二人、若い男の亡骸にしがみつき、髪を振り乱しているのだ。
「助左衛門様ッ、必ずや丈夫なお子を産んでみせますッ!」
「助左衛門様ッ、蛭間家はこのわたくしが守り抜いてみせますッ!」

 一人の隊員が歩み寄ると、二人の若い女にそっと毛布をかぶせてあげた。

      (完)


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