家族旅行での出来事 1-3
「では、こちらへどうぞ。」
広瀬たちを仲居が案内していく。
真奈美たち家族は帳場の奥から出てきた番頭さんに、部屋へと案内された。
「ねえ、3人で入ろうよ〜。」
真奈美は部屋へ通されるなり、父親に言った。
「露天風呂、露天風呂、露天風呂〜。」
「真奈美、ほら、さっきの広瀬さんたち。あの2人もお風呂に入ってるだろ?」
「あ、うん。疲労回復によく効くって言ってたもんね。
あ、それからギンギンぬれぬれ、だったっけ?」
真奈美はちゃんと覚えていた。
「真奈美。いいかい?ほら、ここの露天風呂は、一つだけ混浴だって。」
「うん。だから、3人で、それに入ろうよ〜。」
「いいか。真奈美。我が家の3人は男、女、女。」
「あ、混浴だ〜。一緒に入るなら混浴だ〜。」
「じゃあ、広瀬さんたちは?」
「え〜?広瀬さんたち?さっきのお兄ちゃんとお姉ちゃんたちだよね。
あ、男と女……。ああ、混浴だ〜。」
「ね?だから、混浴は譲ってあげなきゃ。」
「でもあなた。兄妹で一緒に入るかしら。妹さん、もうお年頃だし。」
「いや、お年頃だからこそ、一緒に入ると思うな。」
「そう?男湯、女湯に、それぞれ分かれて入るんじゃない?
のんびりだったら一人の方がいいと思うし。」
夫婦の会話を聞いていた真奈美がふいに立ち上がった。
「じゃあ、真奈美が調べてくる。」
「調べるって、何を?」
「あの二人がどっちのお風呂の入ってるか。」
「ちょ、ちょっと、真奈美ちゃん。」
そう言ったかと思うと、真奈美は素早く部屋を飛び出していった。
真奈美はまっすぐに帳場に向かうと中に声をかけた。
さっき、真奈美たちに対応した仲居に代わって、女将らしき人物が出てきた。
「あら、真奈美ちゃん、だったわよね。」
「あ、うん。さっき、会ったっけ?」
「あ、お顔は見ていないけれど、お母様が何度か呼んでらっしゃったから。
で、どうかした?」
「あのね。混浴ってどっち?」
「混浴?真奈美ちゃん、入るの?」
「ううん。ちょっと見るだけ。」
「そう……。見るだけ……。まあ、まさか、ねえ。兄弟だって言ってたものねえ。」
女将は明らかに戸惑っている様子だった。
「あ、お兄ちゃんたち、入ってるんでしょ?」
「え?ええ。そ、そうだけど。」
「だったら、場所だけ教えて。」
「ええとね。そこの廊下。そう。その先に階段があるでしょ?
それを下に降りたら、すぐにわかるわ。」
「ありがとう。」
真奈美は階段を降り、すぐに矢印を見つけた。
一番手前に男湯、真ん中に混浴、一番奥に女湯があった。
混浴の暖簾がかかった風呂場の前を通り過ぎる真奈美は、
迷わず混浴のドアを開け、中へ入っていった。
脱衣所の棚に脱いだ服の入ったかごが二つ。
真奈美はそれを確認すると、浴室へのドアを開けた。
足を濡らさないように歩いていくと、岩に囲まれた露天風呂が見えた。
(あ、あった。あそこだ。どんなふうになってるんだろ。)
真奈美はウキウキしながら、歩を進めた。
「あぅ。ふぅ。ぁぁ。」
若い女性の声が聞こえた。
(あ、さっきのお姉ちゃんだ。)
真奈美は湯船を囲んだ岩に近づき、その向こう側を見た。
(やっぱり。)
「お姉ちゃん。」
突然、声を掛けられた女性はハッとして、隣の男から離れた。
しかし男の方は全く動じることなく、女の乳房を揉みながら舐めるのを止めなかった。
「お兄ちゃん、見られてるってば。」
「真奈美ちゃんだろ?だから、絶対に来るって言ったじゃないか。」
「で、でも、見られてるのに続けるなんて。」
「大丈夫さ。真奈美ちゃんもそのつもりで覗きに来たんだろうから。
ね?真奈美ちゃん。」
「あ、覗きに来たんじゃないよ。お話ししたかったから来たんだよ。
それに真奈美、露天ぶろ、初めてだから、
どんなになってるのか、早く見たくって。」
「ほら、だったらそんなところにいないで、もっとこっちにおいでよ。」
真奈美は男に言われるまま、湯船の縁まで近づいた。
「へ〜。ほんとだ。お屋根がなくって、お外のお風呂だ。」
真奈美は周りを見回しながら男性に声をかけた。
「お兄ちゃんの名前、なんだっけ。」
「あれ、真奈美ちゃん。忘れちゃった?孝志だよ。広瀬孝志。」
「あ、そっか。孝志お兄ちゃんだ。えっと……。」
「こっちは妹の真央。」
「あ、そうだった。真央お姉ちゃんだ。」
「で、どんなお話ししに来たんだい?」
孝志は真奈美の方に身体を向けた。
その股間はお湯の中でも大きく勃起しているのがわかる。
そこには真央の手が伸びており、
真央は真奈美の突然の登場で、手を外すタイミングを逃していたのだった。
「あ、お兄ちゃんのやっぱり大きくなってるね。」
「やっぱりわかるんだね。
真奈美ちゃん、どのくらい見たの?こういうふうに大きくなったの。」
「どのくらい?う〜ん。何本くらいかなあ。え〜と……。」
真央はようやく兄のペニスから手を放しながら言った。
「お兄ちゃん、そんなこと、聞くもんじゃないよ。」
「いいじゃないか。真奈美ちゃんは気にしていないみたいだよ?」
その間も真奈美は指を折りながら思い出していた。
(とし君と、としパパと、潤一さんと、お父さんと……。)
「4本、かな。」
「へ〜。結構多いんだね。」
「うん。最初は4年生の時。とし君のが最初だよ。」
「4年生?小学4年、だよね?」
「うん。10歳だったよ。」