その夜の結末-7
雅和が言うように、達也のペニスも和夫のペニスも、もう限界が近いようだった。
最初のころと比べると圧倒的に硬度が無くなってきている。
達也はアナルに挿入しようとして、
何度も香澄の締まったアナルにはじき返されていたし、
高速ピストンを自慢にしていた茂樹は、
さっきバックから香澄を責めていた時に腰を痛めたようだった。
持続力を自慢にしていた浩二も、
香澄の【身体中にかけて】という言葉に乗せられ、
香澄の身体にその精の全てを出し尽くしていた。
拓海は香澄の膣圧できつく締め付けられた時に、
香澄に刺激を与えるはずのパールが反対にペニス自体を強く押し付け、
その痛みで大人しくなってしまい、
今はベンチに座って他の男たちの動きを恨めしそうに見ているだけだった。
「それに比べてオレたちは限界だろうっていうことかな?」
「そうだ。見たところ、あの若い男たちは、正直もう限界だろう。
香澄にあれだけ搾り取られて、もうペニスの方はしばらくは使い物にならない。
彼らのテクニックじゃ、
リミッターの外れた香澄を満足させることは出来ないだろう。」
「リミッターが外れた?それってどういうことだ?」
「まあ、それも君たち二人の頑張りと言うか、テクニックと言うか。
さっきの二穴セックスは最高だったようだ。
香澄のあの満足そうな喘ぎ声はそれを表している。
ただ、それで香澄のリミッターが外れた。」
「それが外れると、どうなるっていうんだ。」
「ちょっとやそっとじゃ治まらないっていうことさ。」
そうだった。雅和の言う通り、香澄はまだまだ満足してはいなかったし、
さらにもっと過激な刺激が欲しくなりだしていたのだ。
香澄自身、具体的に何をして欲しいのか、
自分の身体にとってより刺激的なモノとはどんなものなのかはわからなかったが、
身体の奥底の方から今までにはほとんど経験のなかった、
もっともっとめちゃめちゃにされたいという衝動が、
身体の奥の方からふつふつと沸き上がってきていることは自覚していた。
「治まらない?」
「ああ。今はあの5人の、つたないテクニックをカバーする若さというか、
荒々しさと言うか、そんな夢中のプレイで、
今はそこそこの満足を得た余韻に浸っているが、
それがひと段落したら、香澄の本性が現れる。
そうなった時、君たちがそんな香澄に対応できるかどうかを心配しているのさ。」
「おいおい。なんか話がオカルトじみてきたじゃねえか。
おめえの女房は化け物か?」
「ゲゲゲの女房、ってか?」
「冗談を言ってる場合じゃねえだろ。
見てみろ。確かに、もう拓海たちは限界そうだ。」
石原も冷静さを取り戻していた。
「香澄は一度リミッターが外れると、決定的な絶頂を迎えるまで求め続けるんだ。
香澄のリミッターを外すには、
その後の香澄を止められる覚悟と自信がなければだめなのさ。」
「あんた、オレたちを脅しているのか?」
「今更脅してどうする?それに、脅すとすればそれは君たちの方だろう。」
「確かにな。じゃあ、本当の意味での忠告っていうことか?」
「ああ。覚悟した方がいい。
次に香澄と交わる時には、香澄を失神させるつもりでかからないと、
香澄に絞りつくされるぞ。」
「旦那さんよ。オレたちも中途半端にこんなことをやってるわけじゃねえからな。
それなりの自信もテクニックも持っているつもりだ。
まあ、しっかりと画面を見ていなよ。
あんたの奥さんをヒーヒー言わせた後、失神させてやるから。」
「ああ。期待して見させてもらうよ。ボク自身もてこずるくらいだからね。」
「あんたもてこずる?
だったらあんたはいつもどうやって香澄を失神させてるんだ?」
「香澄がリミッターを外すことになったのはつい最近なんだ。
だからボク自身、まだあまり経験がない。」
「経験がない?」
「ああ。外したのも、止めたのも、ボクじゃないんでね。」
「ボクじゃないって…。
あんた、それって、自分の女房が別の男とやってるっていう意味か?」
「ああ。そういう意味だ。」
「……。」
「もちろん、浮気とかじゃない。
ボクも認めていたことだ。というよりも、ボクもその場にいた。」
香澄は夫の話を聞きながら征爾を思い浮かべていた。
もちろん、征爾の顔だけではない。征爾のペニスの色、形、そして太さや硬さ。
それだけではない。
征爾の時には荒々しく、時にはゆったりとした、
香澄の身体の全てを知り尽くしているかのような、
香澄を包み込むような、あのセックスだった。
そして潤一や敏明、夫をも交えての乱交プレイ。
そして目の前で散々見せつけられた、
麗子や紗理奈、美奈子たちと田辺たちの迫真のレイプシーンだった。
(ああ。思い出しただけでも、奥の方からジュンジュンと沸いて来るわ。
でも、あれよりも激しいことをして欲しい。
もっと激しい刺激が欲しい。
わたしの身体が壊れてしまうくらいの。激しいものが……。
わたし、おかしくなっちゃったのかしら。
ああ、でも、美奈子ちゃんが言っていた、
死んでもいいくらい、という気持ちが少しわかるような気がするわ。
それが女が求めるものの究極なのかしら。)