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任務中なのに〜アパート張り込み編〜
【レイプ 官能小説】

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黒い背広の男達-4

緒方が、

『城田の言葉に気に掛かる言葉が有ったのですが。』

と悠子の方を見て話す。悠子も頷きながら、
 
『私もよ。宅急便でしょ?』

と言うと緒方も頷き、

『何でしょうか?』

と悠子に聞いてくる。悠子は、

『連中が何処に詐欺で得たお金を隠し持っているか、まだ確証は無い。』
『リーダークラスと思われるメンバーが其れらしき物を自宅に持って帰ったとの報告はあるので、リーダーの自宅が隠し場所かなと思っている程度よ。』
『でも詐欺グループは、普通メンバーの自宅に詐欺で得た金は置かない。』
『こまめに回収するのが普通だわ。』

と言うと緒方達は、頷いて同意する。悠子は続けて、

『城田が言っていた宅急便がそれかもと思っているより期待しているの。』
『連中の金庫を押さえられれば、被害者に少しでも被害金額を返せるもの。』

と言い、この案件の始まりの通報をしてくれた坂上の事を思い出していた。

悠子は緒方達を見廻し、

『城田と川地達の盗聴記録を持って課長に一週間後の強制捜査を提案するわ。』
『宅急便の謎を解く為、各アジトのリーダー、サブリーダーに監視を付ける事もね。』

と告げる。緒方が、

『私も主任の考えに全面的に賛成です。』
『今、合同捜査になり人員に余裕も有りますから。』

と賛同してくれ、他の部下達も頷居ている。

悠子は、早速先ほどの城田と川地達のやり取りが有る盗聴記録を持ち課長室を訪ねる。

課長に盗聴記録を聞かせて、一週間後のアパートのアジトでの会合参加者達の逮捕と各アジトの一斉強制捜査を提案した。

課長は盗聴の成果に喜び、早速他の課長に連絡を取ろうとするのを悠子が止め、城田の宅急便の発言をもう一度再生して各アジトのリーダー、サブリーダークラスの監視も提案した。

課長はこれも同意してくれたが、悠子はもう一つ緒方達には話しいない提案を申し出た、

『この盗聴記録には、川地は城田に組員を近づけ無いと言っていますが、それは明から様な示威行為はしないと言う意味で監視は続けるんじゃ無いでしょうか?』
『菅原組の連中、特に豊川組の組員の動向を追えば残りの4箇所のアジトが判るかも知れません。』

一息置くと悠子は、

【菅原組でもこの件に関わっているのはそうはいない。】
【安岡組は、イケイケの武闘派で監視には向かないだろう。】
【監視は、豊川組が行っているに違い無い。】

と見ていた。悠子は課長を見て、

『組織対策課に豊川組の組員の動向監視を頼みましょう。』

と提案した。課長は、渋い顔をする。組対課の課長とは犬猿の仲なのだ、だから緒方達には話さなかった。更に組対課の課長も部長に昇進するらしく面白く無い様だ。

悠子は、菅原組に精通している組対課の方が組員監視に向いている。山城の引退の件を組対課の知り合いに聞いた事も話し、借りを返す意味も有ると言うと課長は不満気な顔をして、

『君から組対課に、知り合いに持ち掛けたまえ。』
『向こうが渋ったら、こっちでやれば良い。』
『あくまで、提案だ。頼んでまでやって貰う必要は無い。』

と言う。悠子が礼を言うと一週間後の強制捜査と各アジトのリーダー、サブリーダーの監視の件を合同捜査している課長達に伝え同意を取る。悠子が挨拶し課長室を出ようとすると、

『篠山君、君を私の捜査課の主任に据えたのは君が美人で私の横に居ると見栄えが良いからって言う理由じゃ無い。』
『君が私と同じで上を目指す人間だからだ、しかも優秀な。』
『一週間後の任務は、特に君に取って重要な物になる。』
『私を失望させない様に。』

と悠子の目を見据えて言う。悠子は頷き、

『はい。課長の御期待に添える様全力を尽くします。』
『この件が、私のキャリアに重要な影響を及ぼす事は十分に承知しております。』

と返答する。課長は頷き、退出を促した。


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