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任務中なのに〜アパート張り込み編〜
【レイプ 官能小説】

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協力者の言い分-1

翌日から悠子の捜査課は、アパートのアジトでの会合出席者達逮捕に向けての段取り、逮捕方法について話し合いを始めた。

各アジトの強制捜査は他の捜査課にやって貰い全員でアパートのアジトでの逮捕に全力を挙げる。

ただ川地達は、詐欺組織を菅原組の傘下にしようとしているだけで大した罪には問えないだろう。

やはり本星は、小栗達だ。何としても捕らえたい。

緒方達との話し合いで詐欺組織も菅原組も近くにメンバーや組員を不測の事態に備え配置するだろうとの意見が出た。悠子は、

『大掛かりな逮捕体勢になるわね。』
『所轄の警察署や応援の捜査官が必要になるわ。』
『逮捕と同時に周りにいる詐欺組織のメンバーや菅原組の組員を押さえないと、取り逃す危険が有る。』

と言うと緒方達も頷く。悠子は、

『肝心のアジトに集まる連中は、私達で逮捕しましょう!』

と言うとその場にいた全員、

『はい!』

と一斉に返事する。悠子は、

『もちろん、これまで捜査してきた私達の事件と言うのも有るけど。』
『緒方さん、先ほどの話をもう一度お願い。』

と言う。緒方が、

『はい、私が以前使っていた情報屋からですが山城系の金子組と詐欺グループが揉めて撃ち合いになったそうです。』
『情報屋は、同じ山城系の川谷組の組員から聞いたそうです。』

と報告する。悠子は、

『詐欺行為を行うアジトのメンバーはリーダーを始め一般人に近いわ。荒事には馴れて無い筈。』 
『多分、金子組と揉めた詐欺組織の連中は荒事専門の者達だわ。』
『今度の会合にもそんな連中が護衛役などで出て来る可能性が有る。』
『それも、逮捕をうちの捜査課で行いたい理由よ。』
『当然、危険を伴う。それを承知して置いて欲しいの。』

と言うと全員頷く。悠子は続けて、

『最大の問題は何処で逮捕するかだわ。』
『通りに出られると面倒だわ、大方周りに居る連中の仲間は押さえるにしても、少し遠くから車で連中の応援が駆け付けるかも知れない。』
『アパートの敷地内が良いけど、銃器を使用された場合住人に被害が出る恐れが有る。』

と唸る様に話す。他の捜査官達も思案している。捜査官の1人が、

『部屋に入った時点で、SATに急襲して貰うのはどうでしょう?』

と提案する。悠子は頷きながら、

『それも考えてみたわ。』 
『中に入った緒方さんの情報だと窓は侵入に備えて塞がれている。』
『入り口からはドアが増設されて侵入に手こずるし、SATに犠牲者が出る可能性がある。』
『部屋を取り囲んで、投降を待つのも考えたけど。』
『仲良くも無いヤクザと詐欺グループよ。下手したら取り囲まれた責任を押し付け合い、揉め死人が出るかも。』

と話すと部下達も考え込む。そんな中、応援の捜査官に監視任務を引き継ぎ帰って来た山田が元気良く入って挨拶する。

『おはようございます。』

と言うと緒方が、

『俺達に今日のオヤツは持って来たか?』
『オヤツは、ドーナツかな?』

と嫌味たっぷりに言う。悠子達みんな笑い、山田は慌てて動揺した感じで、

『いや、あの、その協力者との親睦を深める為です。』

と言い訳して話しを逸らす様に悠子を見て、

『あの話しましたが、櫻井さんは断るそうです。』

と言うと緒方が、

『何の話しだ?』

と山田に聞く。悠子が、

『私が山田君に櫻井さんに逮捕の日1日だけホテルを取るのでアパートの部屋から外出して欲しいと頼んで貰ったの。』

と説明する。山田は、

『自分なりに協力して来たつもりだし最後まで見届けたい。』
『そんな事を言うなら、もう協力しない。』
『自分の部屋から出て行って欲しい。』
『と櫻井さんは言ってました。』
『今、未だ捜査官が監視任務をしていますが。』

と報告する。悠子は渋い顔になり、

『盗聴器設置の時の二の舞は踏みたく無かったからだけど、失敗したかな。』

と言うと山田が、

『その盗聴器設置の時、主任に叱られたと言っていたので拗ねているんじゃ無いですか?』

と言う。緒方が少し驚いた様に、

『主任、本当なんですか?』

と聞いてくる。決して扱い易いとは言え無い櫻井を叱ったと聞いて意外だったのだろうと悠子は思いながら、

『危険だし、捜査の障害になりかねないから少し注意したのよ。』

と言うと緒方達は頷く。悠子は、

『この後、アパートに行って櫻井さんと話してみるわ。』
『あの張り込み部屋は未だ必要よ。』

と言う。部下達が頷く。緒方も頷きながら、

『俺には櫻井さん、何も言って来なかったな。』

と山田に言うと瀬戸も、

『私にもです。』

と話す。山田が得意気に、

『僕は櫻井さんに信用されているので何でも話してくれるんです。』

と話すと緒方が、

『お前がペラペラ喋っちゃいけない事まで喋るから面白がられているだけなんじゃないか。』

と言うと山田がムッとして、

『緒方さんは無口で無愛想だから櫻井さんから避けられているんじゃ無いですか。』

と反撃する。緒方は、

『誰が無愛想だ。』

と言い、山田の首に得意の柔道の絞め技を掛けていく。山田が、

『やめて下さい。主任、助けて!』

と言いみんな笑う。悠子も笑いながら、

【櫻井には今度の逮捕の時は動かないようにしっかり釘を刺して置かないと。】

と思った。悠子は、逮捕方法についてはもう少し時間を掛け考えて見ようと言い、話し合いを終わらせた。

アジトのアパート周辺の駐車場や車を止められる所をチェックする緒方達の車で送って貰い、アパート近くで降りる。

アパート周辺には菅原組や他の組の組員の監視が有るかも知れないと申し合わせている。


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