主役登場-6
「あなた。わたしがレイプされている映像のデータよりも大事なモノって、
一体どういう意味?わたしがレイプされてることなんて、
大したことじゃないて言ってるの?」
「そうじゃない。香澄。よく考えてみろ。ボクと君には……。」
「あなたとわたしには?」
「そうだ。もっと大事なものがあるだろう。」
「……マナ…。」
「わかったら黙るんだ。
そいつらに渡しても構わないだろ?君のレイプ映像のデータ。
それにも準備が必要なんじゃないか?」
「そ、そうね。そうだわ。」
「アナルセックスにも応じるんだ。もちろん、その準備にも。」
「わ、わかったわ。あなたが、そこまで言うのなら……。」
「わかってくれたね?」
「ええ。」
(そうだった。このスマフォには、わたしの映像なんかよりも、
もっと大事なデータが入っていた……。
それを取り出されないための準備。
真奈美の写真。そして真奈美の連絡先や征爾さんたちの連絡先。
映像データはプラウザー上に全て移してしまって、
このスマフォにはロックを掛けなくちゃ。)
「香澄、聞きながら……。」
「エエ、ワカッテルワ。」
香澄は夫に話を合せながら、大門たちに気づかれないよう、
データの移動やロックの設定を始めた。
香澄はわざと声を張り上げた。
「でも恥ずかしいわ。見ず知らずの男たちを相手に……。」
「香澄。だったら、カメラの向こうにいるボクに見せるんだ。」
「あなたに?あなたがずっと見ているというの?」
「ああ。ボクの見ている前で、アナルの準備をすればいい。
アナルの準備も、そいつらとの二穴セックスも、
ボクに見せるためにすると思えば恥ずかしくないだろ?」
「あなた、正気で言っているの?わたしのことを見捨てたの?」
「おい。揉めているようだな。」
大門が見かねて香澄に声をかけた。
茂樹がスマフォを香澄から奪い、通話をスピーカーに切り替えた。
「あなた、この人たちに恥ずかしいことを聞かれたくないわ。」
香澄は通話がスピーカーに切り替えられたことを暗に伝えようと夫に呼びかけた。
「ああ。ボクだって、君のアナルセックスが見たいなんて、
そんなことをそいつらに聞かれたくはないさ。」
夫もすぐにそれを理解し、声を張った。
「おい、旦那さんよ。あんたの声はスピーカーから全部聞こえてるぜ。」
「な、なにを……。」
「話がなかなかまとまらないようだからな。
これでもオレは心配してやってるんだぜ。」
「大丈夫。ちゃんと説得するから。もう一度、香澄にスマフォを渡してやってくれ。」
「ほらよ、香澄。そろそろ旦那の言うことを聞いた方がいいぜ。
オレたちも、そう気が長い方じゃねえからな。」
「あなた。モウスコシヨ。本気でわたしが二穴ファックで犯されることを見たいの?」
「君は見せたくはないのか?」
「あなた、変態?……。OKょ。」
「ソウカ。」
香澄はスマフォを耳から話し、下を向いた。
やっと真奈美たちを守るために必要な設定を完了したのだ。
今日、ここで撮られた映像データは全てプラウザー上に移し、
男たちが自由に扱えるようにした。
そうすれば男たちの、このスマフォの重要度も下がるだろう。
それでもスマフォを奪われるという万が一を考え、
スマフォに残されたデータには全てロックをかけた。
パスワードがわからなければ、香澄の家族の写真や連絡先、
家族間や友人とのやり取りなどのデータは見ることができない。
パスワードは香澄自身が漏らしさえしなければ解除不能だ。
そのことに男たちが気付けば、香澄をリンチするなりして聞き出そうとするだろうが、
香澄は真奈美たちのことは自分の命に代えても守る覚悟だった。
(これでもう大丈夫だわ。)
「なんだ、こいつ。笑ってやがる。」
そんな香澄の姿を見て、石原が不思議そうな顔をした。
「こいつ、気がふれたか、吹っ切ったか、
いずれにしても、さっきまでとは様子が違うようだ。」
香澄の手から大門がスマフォを奪った。
「おい、旦那さんよ。どうなったんだ?」
「香澄は納得した。ボクの言うことならばすべてしたがうと約束したんだ。
これからすること全てをライブ映像でボクに見せてくれ。
香澄は、ボクに見せるつもりですべてのことを素直に行うはずだ。」
「あんたに見せるつもりでだと?
オレたちがアナルセックスしている場面も、あんたが見ているってことか?」
「ああ。言ってみればビデオレターみたいなもんだ。」
「なるほど。それはそれで変わった刺激が味わえそうだ。
じゃあ、早速始めさせてもらうとするかな。」
「誰かに香澄を撮影させてくれ。
ビデオ通話で音声はスピーカー通話にすれば、ボクの声が香澄にも聞こえる。」
「さてと、これでいいのかな?」
「ああ。大丈夫。」
大門は香澄に近づき、声をかけた。
「香澄さんよ。
今からあんたの旦那がオレたちの代わりってことだ。
せいぜい素直に従うんだな。」
早速アナルセックスの準備を始めてもらうとするか。
さあ香澄。
お前の変態旦那に早速相談してみろ。」
レイプしている男たちに見られながら、
あろうことか夫の指示に従ってアナルの洗浄を始めることになった香澄は、
正直、あまりにも奇異で卑猥な状況に、酔い始めていた。
つまりは自虐的な刺激が香澄を支配し始めていた。