クラス会-1
1か月後・・・
クラス会の日。待ちに待ってはいないがどことなく楽しみだった・・・
幸子が来るかどうかは分からない。
開催場所の居酒屋に入ると・・・受付係の女子が
「うわぁ・・・岡田君!卒業以来だよねっ・・・」
正直、顔は覚えているのだが名前を思い出せない・・・素振りで気づかれたのだろう
「ねぁ、わたしの名前、憶えていないんでしょう?茅野よ、茅野明子」
「ああぁ、茅野さんか・・・思い出しました!」
「ねぇ・・・幸子、来てるわよ。隣りの席、指定しておいたからね」
「えっ・・・」
「え、じゃないの、早く行きなさい。あなたがくるって連絡したら絶対に参加するって楽しみにしてたんだから」
「はい・・・」
会場の個室に入ると・・・すぐに分かった。
年齢を重ねて、年相応になってはいるものの幸子は変わっていなかった。少しぽっちゃりした体型。黒髪ロングのストレートヘア。そして俺が大好きだったワンピース姿。
幸子もすぐに俺に気づき手招きしている・・・
「久しぶりっ・・・明くんっ」
「おうっ、元気だったか?」
「うんっ。病気一つしないでここまできてるよ。明くんは?」
「俺も、病気とは無縁かな。良縁も無いけどな」
「プッ・・・相変わらず面白いね。わたしも良縁は無いけど・・・」
「独身なのか?」
「うん」
少し悲しそうな目で俺を見て返事をする。
「俺はバツイチ、独身。しがないサラリーマンです」
「わたしもだよ。働かないと暮らしていけないから・・・」
「彼氏はいないのか?」
「ずっといないないなぁ・・・最後にいたのいつだったかな?明くんは?」
「おれも最後に付き合ったのは・・・一昨日だわ・・・」
「もうっ、良い人がいるんじゃないっ」
「冗談、冗談・・・もう数年ていうくくりでいないよ」
そんなこんなで会が始まり、酒も入り盛り上がっていく。
「さぁ、ここで校内で不純異性交遊に励んでいた岡田君と、真田さんにご挨拶をいただきましょう!」
お調子者が・・・
「ふ、不純異性交遊はしていませんが・・・岡田です」
「うそつけっ、おまえらそっちこっちで乳繰り合ってたのは公然の秘密だったんだぞ」
「そうそう、知らないのはもしかして本人たちだけだった?」
「みんな、知ってたの?」
「あらあら・・・二人ともホントに気づかれずに乳繰り合ってると思ってたの?」
「ああ・・・」
「うん・・・」
「かなりの人が知ってたはずよ・・・男子の何人かは幸子のオッパイ揉んでるの見たとか、口では言えないようなことまでしてたって」
「そうそう・・・そんなお前らが分かれたって聞いてみんなビックリしてなぁ・・・」
「まあ、それは全部俺が悪くて・・・」
「そんなことないよ、明くん」
「おいおい、(明くん)ですかっ?二人とも独身ならヨリを戻しちゃえよっ」
散々からかわれて席に戻る。
「ごめんね、明くん。わたしのせいで嫌な思いさせて・・・」
「いやいや、違うでしょう。悪いのは全部俺だから。にしても、見られてたとはなぁ」
「わたしも全然気づかなかった・・・オッパイ見られたとかって・・・」
「誰にも見られたくなかったんだよなぁ。あの時は・・・幸子のオッパイ・・・ってごめん。これセクハラだな」
「いいのよ。40歳過ぎてんだからもう時効よ。でも嬉しい。誰にも見られたくなかったって覚えててくれて」
「ああ・・・そんなようなこと言った日に初めてエッチしたんだよなぁ・・・」
「そう・・・わたしね明くんとしたエッチ以上に気持ち良いエッチできてないんだよねぇ・・・」
「俺も最近気づいたんだけど、性欲が強すぎて所かまわず求めちゃうのが長続きしない原因なのかなぁって・・・でも今思えば幸子はいつでも受け入れてくれてた・・・」
「わたしもそうだよ。なんか彼氏ができるといつでもくっついていたくて、抱き着いたり手を握ったりするのが度が過ぎるみたいで怒られて、もういいかなって・・・」
「結局、一番最初が一番良かったって事なのか?」
「そうなのかもね・・・」
掘りごたつの中で幸子の脚が俺の脚に絡みついてきた・・・何気ない顔をしながら
「迷惑じゃない?」
「ああ・・・ドキドキしてる・・・」
「やっぱり、わたしね明くんがまだ好きみたい・・・あっ、でもね泣いて付き合ってとか面倒くさい事はもう言わないから・・・」
脚を絡ませ返す・・・
「アンッ・・・そんな事されたら・・・濡れちゃうよ」
「そういえば、舐められるのが好きだったよなぁ、幸子は」
「うん。大好きだった。明くんにアソコ舐められるとホントに気持ち良くて。あんなに気持ち良く舐めてくれたのも明くんだけ・・・」
「おいっ、ソコッ、なに二人の世界に入っているんだっ?」
酔っぱらったクラスメイトが茶化してくる。
「もう、酔っぱらいは邪魔しないのっ。こっちに来てなさいっ。数十年越しの想いが実るか実らないかの大事な所なんだからっ。岡田君も幸子の話ちゃんと聞いてあげてね」
「ああ・・・って数十年越って・・・」
「もう、言っちゃダメって言ったのに・・・」
「ん?」
「ううん・・・私が勝手に明くんの事ずっと好きなだけだから。それだけ・・・」
絡みついていた幸子の脚がそっと離れた・・・ゆっくり絡み返す・・・